Project/Area Number |
23K27395
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Project/Area Number (Other) |
23H02704 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 49030:Experimental pathology-related
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
森本 幾夫 順天堂大学, 大学院医学研究科, 特任教授 (30119028)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
波多野 良 順天堂大学, 大学院医学研究科, 特任准教授 (30638789)
伊藤 匠 順天堂大学, 大学院医学研究科, 特任助教 (80811835)
大沼 圭 順天堂大学, 大学院医学研究科, 非常勤講師 (10396872)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,850,000 (Direct Cost: ¥14,500,000、Indirect Cost: ¥4,350,000)
Fiscal Year 2025: ¥5,460,000 (Direct Cost: ¥4,200,000、Indirect Cost: ¥1,260,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,460,000 (Direct Cost: ¥4,200,000、Indirect Cost: ¥1,260,000)
Fiscal Year 2023: ¥7,930,000 (Direct Cost: ¥6,100,000、Indirect Cost: ¥1,830,000)
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Keywords | IL-26 / 慢性炎症 / 炎症性腸疾患 / 抗体療法 / 核酸 |
Outline of Research at the Start |
hIL-26Tgマウスを用いて、低濃度のDSSを継続的に飲ませるモデル、ならびにDSSを飲ませる期間と水を飲ませる期間を交互に繰り返す慢性大腸炎モデルを確立し、hIL-26Tgマウスでは上皮層の障害、好中球浸潤、リンパ球浸潤がいずれも強く、特に大腸粘膜固有層から粘膜下層、固有筋層への炎症性細胞浸潤が顕著であることを明らかにした。hIL-26Tgマウスに特異的なサブセットの増加や遺伝子発現変化も見出している。 また、IL-26がどの細胞に作用し、いかなる遺伝子発現変化を引き起こすかについてもin vitroの実験を進めている。
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Outline of Annual Research Achievements |
IL-26は近年、多様な慢性炎症疾患で発現増加が報告されている新規炎症性サイトカインだが、マウスには欠損した遺伝子であり、従来のマウス疾患モデルでは見逃されていたヒト炎症病態特有のKey因子である。研究代表者らはヒトIL-26がマウスの細胞にも作用することを確認し、in vivoでIL-26の機能解析を行うためにヒトIL-26トランスジェニック(hIL-26Tg)マウスを開発した。本研究ではhIL-26Tgマウスを用いてデキストラン硫酸ナトリウム(DSS)誘発性慢性大腸炎におけるIL-26の炎症増悪化作用を解明し、予後や生活の質(QOL)の十分な改善に至っていない炎症性腸疾患、特発性肺線維症、全身性強皮症などの免疫難病に対する、安全で有効な抗炎症療法を開発するための基盤研究を行う。 hIL-26Tgマウスを用いて、低濃度のDSSを継続的に飲ませるモデル、ならびにDSSを飲ませる期間と水を飲ませる期間を交互に繰り返す慢性大腸炎モデルを確立し、hIL-26Tgマウスでは上皮層の障害、好中球浸潤、リンパ球浸潤がいずれも強く、特に大腸粘膜固有層から粘膜下層、固有筋層への炎症性細胞浸潤が顕著であることを明らかにした。hIL-26Tgマウスに特異的なサブセットの増加や遺伝子発現変化も見出している。 また、IL-26がどの細胞に作用し、いかなる遺伝子発現変化を引き起こすかについてもin vitroの実験を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
hIL-26Tgマウスを用いたDSS誘発性慢性大腸炎モデルを樹立して、IL-26の慢性大腸炎における役割を解析している。IL-26によって変動する免疫細胞浸潤や間質細胞のサブセットや遺伝子発現、細胞内シグナルを解析し、IL-26がいかに慢性大腸炎を悪化させるか、そのメカニズムの詳細解明に取り組んでいる。 また、in vitroの実験においてIL-26と組み合わせて劇的に細胞活性化に働く因子の同定も進んでおり、IL-26がどの細胞に作用し、いかなる遺伝子発現変化を引き起こすかについても順調に研究は進んでいる。 IL-26は様々な慢性炎症疾患の病態に関与していることが強く示唆される。研究代表者らはヒト化IL-26中和抗体の開発にも成功し、炎症病態におけるIL-26の役割の更なる解明と、IL-26を分子標的とした革新的治療法の開発を目指す。
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Strategy for Future Research Activity |
hIL-26Tgマウスを用いたDSS誘発性慢性大腸炎モデルにおいて、IL-26がいかに慢性大腸炎を悪化させるか、そのメカニズムの詳細解明を次年度も継続する。 また、潰瘍性大腸炎やクローン病など炎症性腸疾患患者の大腸炎症部位のシングルセルRNA-seq解析やDNAマイクロアレイ解析の公開データを用いて、IL-26と相関して変動する遺伝子やその発現細胞の解析も進める。 IL-26による炎症増悪化作用の根幹となる現象を見出し、難治性慢性炎症疾患に対するIL-26を分子標的とした革新的な治療法の開発を目指す。
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