Project/Area Number |
23K27425
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Project/Area Number (Other) |
23H02734 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 49070:Immunology-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
宮崎 正輝 京都大学, 医生物学研究所, 准教授 (80403632)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,850,000 (Direct Cost: ¥14,500,000、Indirect Cost: ¥4,350,000)
Fiscal Year 2025: ¥5,590,000 (Direct Cost: ¥4,300,000、Indirect Cost: ¥1,290,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,980,000 (Direct Cost: ¥4,600,000、Indirect Cost: ¥1,380,000)
Fiscal Year 2023: ¥7,280,000 (Direct Cost: ¥5,600,000、Indirect Cost: ¥1,680,000)
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Keywords | T細胞分化 / 自然リンパ球 / 転写制御 / シングルセル解析 / エンハンサー調節 / 転写因子 / Notchシグナル / シングルセルmultiome解析 / T細胞系列決定 / 自然リンパ球分化 |
Outline of Research at the Start |
胸腺組織は、T細胞の分化の場であり、獲得免疫の中心的な臓器であると考えられてきた。最近、申請者や他のグループから、胎児胸腺では自然免疫型のリンパ球である自然リンパ球も発生することが報告されている。しかしながら、T細胞と自然リンパ球の分岐点の転写制御機構は全く未解明である。本研究課題では、最新のシングルセル解析技術を用いて、T細胞と自然リンパ球の分化分岐点の本態を解明することを目的とする。本研究では、獲得免疫と自然免疫のリンパ球がどのように枝分かれし、免疫機構の根幹を成立させたのか?という学術的に非常に重要な課題の解明を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
これまで胸腺は獲得免疫系のT細胞の産生に特化した器官と考えられてきた。しかし、最近、胎児胸腺においては自然免疫系の自然リンパ球が分化し腸管へと分布することが報告されたが、胸腺内での自然リンパ球とT細胞との分化分岐点の分子機構や産生される理由は未解明である。そこで、本研究では胸腺内での獲得免疫系と自然免疫系の二つのリンパ球の分化分岐点の分子機構を解明し、その生物学的意義を明らかにすることを目的とする。本研究では、細胞分化の連続的な時空間制御を解析するために、これまで独自に見出した鍵となる転写因子に着目しつつ、転写因子群によるエンハンサー動態と遺伝子発現の因果関係を同一の1細胞で解析可能な最新の統合解析(single-cell Multiome解析)を実施し、これらの時系列の関係性についての新規知見を得て、二つのリンパ球の分化分岐点の分子機構を明らかにする。本研究が提供する細胞分化の分子機構解明のための最新の解析手法は、今後、感染や癌免疫における免疫細胞の動態解明への応用が期待され、さらに自然免疫と獲得免疫の進化過程を考察するための新知見を与える。 2023年度では、胎児胸腺細胞を用いてsingle cell Multiome解析実験を行った。現在のところ、データの品質等に問題はなく、順調に解析を進めており、2024年度には、single cellmultiome解析結果を示すことが可能であると考えられる。概ね研究は計画通りに順調に進んでいる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度に胎児胸腺を用いたsingle cell multiome解析を行なっており、データの品質も問題なく、順調に解析が進んでいるため。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、single cell multiome解析を進めて、T細胞と自然リンパ球の分化の分岐点の制御機構の解明、T前駆細胞からT細胞系列への運命決定の分子機構の解明へとさらに解析を進めていけると考えられる。そして、研究計画書で記載した様に、Notchエンハンサー欠損とE2A欠損のダブルノックアウトマウスの胎児胸腺を用いて、single cell multiome解析を行い、Notchシグナルと転写因子E2AによるT細胞系列決定の分子機構の解明へと発展させていく。
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