Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
腸管パイエル板の濾胞関連上皮に存在するM細胞は管腔内抗原の取り込みを行うことで、粘膜免疫応答の開始に働く細胞である。申請者はこれまで、M細胞が腸管における経粘膜感染と粘膜免疫応答の鍵を握る細胞であることを明らかにしてきた。一方で、腸管外におけるM細胞の存在は不明であった。そのような状況下で申請者は気管・気管支に定常状態でM細胞が存在すること、インフルエンザウイルス感染により顕著にM細胞が誘導されることを発見した。そこで、本研究計画では、インフルエンザ感染病態におけるM細胞の役割の解明、M細胞分化制御機構を到達目標とし、呼吸器系におけるM細胞の免疫学的役割の解明を目指す。