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乳がん細胞における複合的細胞ストレス適応の分子機序の解明

Research Project

Project/Area Number 23K27441
Project/Area Number (Other) 23H02750 (2023)
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

Allocation TypeMulti-year Fund (2024)
Single-year Grants (2023)
Section一般
Review Section Basic Section 50010:Tumor biology-related
Research InstitutionKeio University

Principal Investigator

齊藤 康弘  慶應義塾大学, 政策・メディア研究科(藤沢), 特任准教授 (30613004)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2024)
Budget Amount *help
¥18,720,000 (Direct Cost: ¥14,400,000、Indirect Cost: ¥4,320,000)
Fiscal Year 2025: ¥5,850,000 (Direct Cost: ¥4,500,000、Indirect Cost: ¥1,350,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,850,000 (Direct Cost: ¥4,500,000、Indirect Cost: ¥1,350,000)
Fiscal Year 2023: ¥7,020,000 (Direct Cost: ¥5,400,000、Indirect Cost: ¥1,620,000)
Keywords細胞極性タンパク質 / 細胞極性 / 乳がん / ストレス
Outline of Research at the Start

生体内のがん細胞は複数の細胞ストレスに同時に曝されており、がん細胞はそれら複合的細胞ストレスに適応している。ところが、がん細胞が実際に直面する複雑な複合的細胞ストレスに対して適応する包括的で体系的な分子機構は全く不明である。本研究は生体内におけるがん細胞の複合的細胞ストレス適応の分子機序を理解するため、LLGL2、SLC7A5という分子に着目し、①細胞内pH制御におけるLLGL2の病態生理学的役割、②pHストレス適応におけるLLGL2、SLC7A5の病態生理学的役割、そして、③栄養ストレスとpHストレスの複合的細胞ストレス適応におけるLLGL2、SLC7A5の役割を明らかにすることを目指す。

Outline of Annual Research Achievements

がん細胞は生体内において内因性と外因性の細胞ストレスに曝されている。このような過酷な細胞ストレス下においてもがん細胞は増殖できることから、がん細胞は様々な細胞ストレスに適応し、増殖しているといえる。これまでに多くの研究者によって個々の細胞ストレス、例えば、低栄養ストレス、低酸素ストレス、低pHストレスなど個々の細胞ストレスに対するがん細胞の応答分子機序に関する研究は行われてきたかが、実際の生体内では個々の細胞ストレスが複合的に作用しており、その複合的細胞ストレスの中でがん細胞は適応し、増殖している。このような実際の生体内を模倣した複合的細胞ストレスに関する研究はこれまでにない。我々は細胞の方向性を制御する細胞極性タンパク質が乳がん細胞において栄養ストレス下における細胞増殖に重要であることを明らかにし、そして、近年では細胞極性タンパク質ががん細胞の低pHストレス適応にも関与していることが示唆され、細胞極性タンパク質ががん細胞の複合的な細胞ストレス適応において鍵となる分子である可能性が示唆された。よって、本研究ではがん細胞の複合的ストレス適応における細胞極性タンパク質の役割を明らかにすることを目的として、近年見出してきたpHストレスにおける細胞極性タンパク質の病態生理学的役割の解析を行った。本研究期間では測定結果が不安定であった細胞内pHの測定を絶対定量にて行う方法を検討し、細胞極性タンパク質などの分子が細胞内pHを制御していることを明確に示した。また、メタボローム解析により細胞内pHの変化により、一部の代謝物が低pH依存的に大きく変化することを発見し、細胞内pHストレスと代謝の新たな生物学的関連を見出すことに成功している。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本年度は研究計画に従い、細胞極性タンパク質が 細胞内pHに与える影響を明確に示すこと、そして、細胞内pHの測定法を乳がん細胞で確立することに従事した。細胞内pHの測定に関してはpH応答蛍光指示薬を使用した方法を用いて、検量線を使った細胞内pHの絶対定量法を確立することが出来た。また、確立した細胞内pH測定法を利用し、細胞極性タンパク質であるLLGL2が細胞内pHを制御していることを明らかにした。さらに、低pHストレス下における乳がん細胞のメタボローム解析を行ったところ、予想しなかったことに低pH依存的に細胞内濃度が変化する代謝物を見出すことに成功しており、代謝と細胞内pH制御の新たな分子連関が明らかになった。

Strategy for Future Research Activity

本研究計画は予定通り順調に進んでおり、また、予想外の結果も見出すことが出来たことから、申請内容に加え、代謝物と細胞内pHの分子連関の機序を明らかにするとともに、代謝物による細胞内pHの変化、そして、pHによる代謝物の変化ががん細胞の低pHストレス適応における病態生理学的役割の解明を試みる予定である。

Report

(1 results)
  • 2023 Annual Research Report
  • Research Products

    (5 results)

All 2024 2023

All Presentation (5 results) (of which Invited: 2 results)

  • [Presentation] 乳がんにおけるアミノ酸トランスポーターSLC7A5の病態生理学的役割とその機能制御2024

    • Author(s)
      齊藤康弘
    • Organizer
      文部科学省共同利用・共同研究システム形成事業 学際領域展開ハブ形成プログラムキックオフシンポジウム
    • Related Report
      2023 Annual Research Report
    • Invited
  • [Presentation] ER陽性乳がん細胞においてHSPB1はLLGL2-SLC7A5複合体形成を介して細胞増殖を促進する2023

    • Author(s)
      齊藤康弘、鈴木結香子、曽我朋義
    • Organizer
      第82回日本癌学会学術総会
    • Related Report
      2023 Annual Research Report
  • [Presentation] ER陽性乳がん細胞において栄養ストレス依存的なHSPB1のリン酸化はLLGL2-SLC7A5複合体形成を促進する2023

    • Author(s)
      鈴木結香子、曽我朋義、齊藤康弘
    • Organizer
      第82回日本癌学会学術総会
    • Related Report
      2023 Annual Research Report
  • [Presentation] 乳がん細胞におけるロイシン依存的細胞増殖の分子機序2023

    • Author(s)
      齊藤康弘
    • Organizer
      第17回日本アミノ酸学会
    • Related Report
      2023 Annual Research Report
    • Invited
  • [Presentation] ER陽性乳がん細胞において栄養ストレス環境下でHSPB1のリン酸化はLLGL2-SLC7A5複合体形成を促進する2023

    • Author(s)
      鈴木 結香子、曽我 朋義、齊藤 康弘
    • Organizer
      第96回日本生化学会大会
    • Related Report
      2023 Annual Research Report

URL: 

Published: 2023-04-18   Modified: 2024-12-25  

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