Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
骨髄異形成症候群(MDS)は、造血幹細胞に生じた遺伝子異常が原因で発症する難治性血液がんである。MDS患者では、免疫学的機序によると考えれる様々な全身臓器障害がしばしば見られる。こうした全身合併症は、MDS患者のQOLを低下させ、生存期間にも影響を及ぼす明確な予後不良因子であるが、その病態発症機序の解明は進んでいない。本研究では、MDS全身合併症の中でも特に頻度の高い腎障害に焦点をあて、私たちが新規に樹立したMDS疾患モデルを用いた解析を通じて、MDS腫瘍クローン由来免疫細胞を介した腎障害発症機序を明らかにする。これにより、MDS全身合併症に対する新規治療戦略構築に資する成果が期待される。