Project/Area Number |
23K27469
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Project/Area Number (Other) |
23H02778 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 50020:Tumor diagnostics and therapeutics-related
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Research Institution | National Institutes of Biomedical Innovation, Health and Nutrition |
Principal Investigator |
清谷 一馬 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 医薬基盤研究所 難病・免疫ゲノム研究センター, 副センター長 (30433642)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,850,000 (Direct Cost: ¥14,500,000、Indirect Cost: ¥4,350,000)
Fiscal Year 2025: ¥5,460,000 (Direct Cost: ¥4,200,000、Indirect Cost: ¥1,260,000)
Fiscal Year 2024: ¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
Fiscal Year 2023: ¥7,020,000 (Direct Cost: ¥5,400,000、Indirect Cost: ¥1,620,000)
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Keywords | がん特異的抗原 / リンパ節T細胞 / シングルセル解析 |
Outline of Research at the Start |
がん局所に浸潤したT細胞はネオアンチゲンなどのがん特異的抗原を認識し、抗腫瘍効果を示す。代表者らは、リンパ節にもがん反応性T細胞が存在することを示してきた。本研究では、がん反応性を示す腫瘍浸潤T細胞およびリンパ節T細胞の機能と表現型を網羅的に解析することにより、リンパ節から得られるT細胞が有効な細胞のソースとなりうるか明らかにすることを目的としている。新鮮大腸がん手術検体を用いて、1)リンパ節T細胞中のがん反応性T細胞の同定と効率的な増殖系の開発、2) シングルセル解析によるリンパ節T細胞中のがん反応性T細胞の機能・フェノタイプ解析、の二つの項目について解析する。
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Outline of Annual Research Achievements |
がん局所に浸潤したT細胞 (腫瘍浸潤T細胞) は体細胞変異由来のネオアンチゲンなどのがん特異的抗原を認識し、抗腫瘍効果を示す。これまでの検討で、リンパ節にもがん反応性T細胞が存在することを示してきた。本研究では、がん反応性を示す腫瘍浸潤T細胞およびリンパ節T細胞の機能と表現型を網羅的に解析することにより、リンパ節から得られるT細胞が有効な細胞のソースとなりうるか明らかにすることを目的としている。新鮮大腸がん手術検体を用いて、1)リンパ節T細胞中のがん反応性T細胞の同定と効率的な増殖系の開発、2) シングルセル解析によるリンパ節T細胞中のがん反応性T細胞の機能・フェノタイプ解析、の二つの項目について解析を行った。 本年度は、4症例の大腸がん腫瘍組織およびリンパ節検体を取集し、シングルセルRNA/TCR解析を行った。シングルセルTCR情報をもとに、腫瘍組織に特異的なTCRおよび腫瘍組織とリンパ節とで共通するTCRを同定し、TCR遺伝子導入T(TCR-T)細胞を作製した。TCR-T細胞と患者由来がん細胞(PDC)との共培養実験により、これらTCRはがん反応性TCRであることを明らかにした。また、CD4/CD8ダブルネガティブT細胞を同定し、シングルセル発現解析を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度はシングルセル解析を中心に研究をすすめ、4症例の大腸がん腫瘍組織およびリンパ節検体中のT細胞のフェノタイプに基づいたクラスタリングを行った。また、腫瘍組織とリンパ節とで共通するTCR-T細胞とPDCとの共培養実験により、リンパ節にがん反応性TCRを持つT細胞が存在することを明らかにした。さらに、CD4もCD8も発言しない興味深い集団であるCD4CD8ダブルネガティブT細胞を同定し、シングルセル発現解析を完了した。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画に従い研究を進める。 1) リンパ節T細胞中のがん反応性T細胞の同定と効率的な増殖系の開発 作製したがん反応性TCR-T細胞の抗原をスクリーニングするため、ネオアンチゲンを10~20個タンデムに連結した発現コンストラクトを作製し、シングルHLAを発現するC1R細胞を用いて反応性を検証する。また、リンパ節T細胞からがん反応T細胞を特異的に増殖する方法を開発する。 2) シングルセル解析によるリンパ節T細胞中のがん反応性T細胞の機能・フェノタイプ解析 腫瘍組織とリンパ節とで共通するTCRを指標に、シングルセル遺伝子発現解析の情報を基に、フェノタイプクラスターとの関連を解析する。特に、ネオアンチゲン反応性T細胞の機能・フェノタイプとの関連についても検討し、特徴的な遺伝子発現を同定する。また、CD4CD8ダブルネガティブT細胞のシングルセル発現解析の情報をもとに、その機能解析を継続する。
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