Project/Area Number |
23K27547
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Project/Area Number (Other) |
23H02856 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 52040:Radiological sciences-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中本 裕士 京都大学, 医学研究科, 教授 (20360844)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片岡 正子 京都大学, 医学研究科, 講師 (10611577)
河井 可奈江 (三宅可奈江) 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (60812641)
志水 陽一 京都大学, 医学研究科, 講師 (90634212)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥19,110,000 (Direct Cost: ¥14,700,000、Indirect Cost: ¥4,410,000)
Fiscal Year 2025: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2023: ¥9,750,000 (Direct Cost: ¥7,500,000、Indirect Cost: ¥2,250,000)
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Keywords | PET / 乳がん / 核医学 |
Outline of Research at the Start |
乳がんに対する薬物療法では、エストロゲン(ER)受容体、HER2の発現に基づくサブタイプ分類を元にした治療戦略が標準的となっている。これらの発現は組織採取が必要な病理免疫組織学的検査、遺伝子検査にて評価されるため、生体内の腫瘍の全貌を把握することは難しい。本研究では、乳がんの各サブタイプに発現するバイオマーカーに特異的結合能を有する各種PET薬剤と最新鋭のPET装置を組み合わせ、乳がんの全サブタイプを網羅したPET技術による非侵襲的なin vivoでのサブタイプ分類を実現し、乳がんの分子標的治療を主軸とした個別化医療を可能とする効果的・効率的な包括的PET画像診断戦略の確立する
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Outline of Annual Research Achievements |
乳がんにおけるエストロゲン(ER)受容体、HER2の発現は薬物療法の標的であり、これらの発現に基づくサブタイプ分類を元にした治療戦略が標準的となっている。また近年、ER,HER2が発現しないトリプルネガティブ乳がんに対して、TROP2を標的とした薬物療法が開発された。これらの発現は組織採取が必要な病理免疫組織学的検査、遺伝子検査にて評価されるため、生体内の腫瘍の全貌を把握することは難しい。本研究では、乳がんの各サブタイプに発現するバイオマーカーに特異的結合能を有する各種PET薬剤の創製、および臨床利用に向けた製剤化を行うとともに、最新鋭のPET装置を組み合わせ、乳がんの全サブタイプを網羅したPET技術による非侵襲的なin vivoでのサブタイプ分類を実現し、乳がんの分子標的治療を主軸とした個別化医療を可能とする効果的・効率的な包括的PET画像診断戦略の確立を目指す。 2023年度は以下について実施した。 1) ER陽性乳がん:院内製造した18F-fluoroestradiol(FES)をER陽性が疑われる乳がん患者に投与し、各種PET装置(PET/CT,PET/MRI,dedicated breast PET)での撮像を行い、ER発現の診断能や定量性、および各PET装置間での診断精度の違い等について評価した。 2)HER2陽性乳がん:89Zr原材料(89Zr(oxalate)4)について、院内サイクロトロン(固体ターゲットシステム)を用いて高品質かつ高放射能(1GBq以上)で製造する手法を確立した。また、HER2標的PET診断薬である89Zr-trastuzumabを放射化学的純度95%以上で製造することに成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
エストロゲン(ER)受容体陽性乳がんに対するPET診断については、すでに18F-FESの院内製造法を確立して臨床試験を開始し、各種PET装置(PET/CT,PET/MRI,dedicated breast PET)での撮像を行った症例数を着実に増やしており、ER発現の診断能や定量性、および各PET装置間での診断精度の違い等について評価・検証するのに十分な症例数の臨床試験を実施している。HER2陽性乳がんに対するPET診断については、HER2標的PET診断薬である89Zr-trastuzumabの院内製造に必須である89Zr(oxalate)4を、院内サイクロトロンを用いて高品質で臨床試験に必要な放射能量の製造法を確立し、89Zr-trastuzumabの製造に成功している。以上のことから本研究はおおむね順調に進展しているものと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は各標的バイオマーカー陽性乳がんに対して以下の研究を行う。 1) ER陽性乳がん:2023年度に引き続き18F-FESを乳がん患者に投与し、各種PET装置(PET/CT,PET/MRI,dedicated breast PET)での撮像を行い、ER発現の診断能や定量性、および各PET装置間での診断精度の違い等について評価・検証する。 2)HER2陽性乳がん:89Zr-HER2 mAb (trastuzumab)の院内製造法および品質試験法を確立し、倫理委員会への申請準備を進める。具体的には、2023年度に確立した院内サイクロトロンを用いた89Zr原材料の製造法を用いて89Zr原材料を安定供給するとともに、Deferoxamine-trastuzumabの合成法(Deferoxamine導入数の最適化)およびその89Zr標識法を確立する。さらに、89Zr-trastuzumabの臨床供給のための品質試験法、特に抗原認識能の評価法について確立する。製造法、品質試験法を確立次第、3ロット試験を行い、倫理委員会への申請準備を行う。 3)トリプルネガティブ乳がん:トリプルネガティブに特異的に発現するバイオマーカーに対するモノクローナル抗体に89Zrを導入した新規PET診断薬を放射化学的純度95%以上にて製造する手法を確立する
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