Project/Area Number |
23K27576
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Project/Area Number (Other) |
23H02885 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 52050:Embryonic medicine and pediatrics-related
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
鳴海 覚志 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 教授 (40365317)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
才津 浩智 浜松医科大学, 医学部, 教授 (40402838)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,590,000 (Direct Cost: ¥14,300,000、Indirect Cost: ¥4,290,000)
Fiscal Year 2026: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2025: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥4,000,000、Indirect Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 非コード領域 / メンデル遺伝 / 全ゲノム解析 / スプライシング / 調節領域 / 連鎖解析 / オープンプロマチン / ディープイントロン |
Outline of Research at the Start |
メンデル遺伝病の発症に関わる遺伝学的異常の約80%が遺伝子産物(タンパク質)の構造を直接的に指定するゲノム領域(コード領域)に生じると見積もられており、これまでのメンデル遺伝病研究の大半においてコード領域に限定した解析が行われてきた。本研究では、家族歴や遺伝性のパターンから、何らかの遺伝学的異常を持つことが疑われるものの、コード領域に異常が観察されない患者を対象に、コード領域以外のゲノム領域(非コード領域)を解析する。本研究では、これまで同定が困難であった新タイプの遺伝学的異常の特定を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
非コードゲノム領域と疾患との関連に着目した4年計画の本研究の1面目の研究実績の概要を記述する。非コードゲノム領域のうち、転写制御因子の結合など機能性を発揮する領域はオープンクロマチン構造をとることが知られる。このオープンクロマチン構造領域のゲノムワイド探索手法としてAssay for Transposase-Accessible Chromatin (ATAC)-seqが広く利用されるようになっている。本研究では、ヒト組織のシングルセルATAC-seqデータのカタログCATlasの156セルタイプ(甲状腺細胞、副腎皮質束状層を含む)の公開データを取得し、分析を試みた。LinuxベースのフリープログラムMegadepthで.bw形式のファイルをMicrosoft Excelで展開可能なcsvデータへ変換し、156セルタイプの平均値・標準偏差値を用いて正規化することで内分泌細胞に特異的なオープンクロマチン領域を定義した。今後、非コードゲノムでの重点的解析対象領域の絞り込みや転写因子解析の際のレポーターコンストラクト設計などの資料として活用予定である。連鎖解析では、5世代21名の先天性甲状腺機能低下症患者からなる日本人大家系(既知責任遺伝子の関与をエクソーム解析から除外)で解析を行いLODスコアピーク領域(3 Mb)を常染色体顕性遺伝・先天性甲状腺機能低下症に関連する候補領域として同定した。本家系の構成員、および独立した原因不明家系でのでショートリード全ゲノム解析を行い、疾患関連バリアントの特定に至った。2年目にあたる2024年度にはこれらの成績をまとめての論文発表を目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画におおむね沿う形で研究が推移している。2024年度中に最初の研究成果を論文発表できる予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
1年目の解析から非コード領域ゲノム異常に伴う新規の先天性甲状腺機能低下症の病型の同定に成功している。2年目からは、引き続き性分化疾患や先天性副腎皮質機能低下症の非コードゲノム異常の探索を続けることと並行して、この新規の先天性甲状腺機能低下症のフォローアップ解析として、臨床像解析、一般集団における頻度解析などを行ってゆく。
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