Elucidating the molecular pathogenesis of CTD-associated PAH
Project/Area Number |
23K27605
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Project/Area Number (Other) |
23H02914 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53020:Cardiology-related
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
中岡 良和 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 部長 (90393214)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,850,000 (Direct Cost: ¥14,500,000、Indirect Cost: ¥4,350,000)
Fiscal Year 2025: ¥5,460,000 (Direct Cost: ¥4,200,000、Indirect Cost: ¥1,260,000)
Fiscal Year 2024: ¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
Fiscal Year 2023: ¥7,020,000 (Direct Cost: ¥5,400,000、Indirect Cost: ¥1,620,000)
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Keywords | 肺動脈性肺高血圧症 / 自己免疫 / 炎症 / サイトカイン / レグネース1 / インターロイキン6 / インターロイキン21 |
Outline of Research at the Start |
肺動脈性肺高血圧症(PAH)の中で膠原病性PAHは予後が特発性PAHと比して不良とされ、これまで膠原病性PAHには良い動物モデルが存在しなかった。研究代表者らはRegnase-1(Reg1)の肺胞マクロファージ特異的欠損(Reg1CKO)マウスが膠原病性PAHの病態に近似すること、低酸素や薬剤負荷なしに重症PAH病態を呈することを2022年にCirculation誌に報告した。Reg1CKOマウスを用いて膠原病に関連するPAH病態形成機構をIL-6/Th17/IL-21シグナル軸、AHRシグナル軸との関連性を明らかにすることで、膠原病性PAHに対する新しい治療法の開発の礎を形成する。
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Outline of Annual Research Achievements |
肺動脈性肺高血圧症(PAH)は厚生労働省指定難病の1つで原因不明の遠位肺動脈の狭窄・閉塞をきたして、右心不全をきたす疾患である。PAH1群の中で、膠原病性PAHは予後が最も不良とされているが、これまで膠原病性PAHには良い動物モデルがない状況にあり、研究開発の進展が阻まれていた。研究代表者は京都大学医学部・竹内教授らとの共同研究で、RNA分解酵素Regnase-1(Reg1)の肺胞マクロファージ特異的欠損(Reg1CKO)マウスが膠原病性PAH病態に酷似すること、低酸素や薬剤負荷なしに重症PAH病態を呈することを2022Circulation誌に報告した。Reg1CKOマウスを用いて膠原病性PAHの病態形成機構を明らかにして、新しい膠原病性PAHの診断法・治療法の開発に展開することを本研究の目的とする。今年度は、Reg1CKOマウスの病態進展に関連する可能性の高いサイトカイン2つ(IL-6, IL-21)の膠原病性PAH病態での役割を明らかにする目的で、IL-6欠損(IL-6KO)マウス、IL-21受容体欠損(IL-21RKO)と交配してPAH表現型に関する検討を進めた。その結果、いずれのKOマウスとReg1CKOマウスの二重欠損マウスにおいてもPAH表現型の有意な減弱(血行動態の改善、肺動脈リモデリングの改善)が観察された。更に、Reg1CKOマウスと二重欠損マウスで肺組織由来RNAサンプルを用いたトランスクリプトーム解析も進めて、有意な変化が見いだされている。Th17細胞分化に関わる転写因子AHRの欠損マウスとReg1CKOマウスとの交配も進めており、現在その二重欠損マウスが得られつつある状況にある。この他、ヒトPAH患者で特に膠原病性PAH患者のPBMCを用いたFACS解析、血清でのマルチサイトカインアッセイも進めて、病態の相関性に関する検討も進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度に予定をしていたReg1CKOマウスとIL-6欠損(IL-6KO)マウス、IL-21受容体欠損(IL-21RKO)と交配してPAH表現型に関する検討を進めた結果、非常に興味深いことにいずれのKOマウスとの二重欠損マウスでもReg1CKOマウスのPAH表現型、全身性炎症の病態の改善傾向が観察された。特にPAH表現型の有意な減弱(血行動態の改善、肺動脈リモデリングの改善)だけでなく、全身性炎症も改善が見られる傾向があったことから、これらの阻害治療が膠原病性PAHの病態治療で有効な可能性を示唆する。これらの結果が得られたことから、本研究での大枠の方向性は間違っておらず、更に深堀を進めることで、Unmet medical needsの多く存在する膠原病性PAHに対して新しい治療法開発に繋げられる可能性が高まったと考えている。更に詳細な解析を進めることが、膠原病性PAHの病態解明と新しい治療法・診断法の開発に繋がると期待されるため、順調の進展であると評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度はReg1CKOマウスでIL-6KOやIL-21RKOの条件でどのような免疫学的シグナルが影 響を受けているかに関して、トランスクリプトーム解析、免疫組織化学解析、FACS解析等を推進することで、病態改善の背景因子を明らかにする予定である。更にReg1CKOマウスとAHRKOマウスとの交雑で得られた二重欠損マウスの解析を進めて、AHR欠損が与える影響も検討する。また、ヒトPAH患者の末梢血単核球細胞(PBMC)を用いた免疫学的解析、分子生物学的解析も平行して進めて、ヒトPAH患者の免疫学的変容を明らかにする。また、膠原病性PAH患者肺(剖検肺)でのIL-6/Th17/IL-21シグナル軸との関連性も検討を進める。また、IL-6KOマウス、IL-21RKOマウスとReg1CKOマウスの間での3重KOマウスの作製も現在進めているが、そのマウスの解析も併せて検討する。もし、IL-6KO/IL-21RKOの背景にしてReg1CKOマウスの表現型の著明な改善が見られた場合には、IL-6とIL-21の2つのシグナルを同時に遮断する治療法の開発も目指したいと考えている。
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Report
(1 results)
Research Products
(14 results)
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[Journal Article] IL-6/gp130 signaling in CD4+ T cells drives the pathogenesis of pulmonary hypertension.2024
Author(s)
Ishibashi T, Inagaki T, Okazawa M, Yamagishi A, Ohta-Ogo K, Asano R, Masaki T, Kotani Y, Ding X, Chikaishi-Kirino T, Maedera N, Shirai M, Hatakeyama K, Kubota Y, Kishimoto T, Nakaoka Y.
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Journal Title
Proc Natl Acad Sci U S A.
Volume: 121
Issue: 16
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access
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