Project/Area Number |
23K27649
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Project/Area Number (Other) |
23H02958 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 54040:Metabolism and endocrinology-related
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
篁 俊成 金沢大学, 医学系, 教授 (00324111)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西内 巧 金沢大学, 疾患モデル総合研究センター, 准教授 (20334790)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,720,000 (Direct Cost: ¥14,400,000、Indirect Cost: ¥4,320,000)
Fiscal Year 2025: ¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
Fiscal Year 2024: ¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,980,000 (Direct Cost: ¥4,600,000、Indirect Cost: ¥1,380,000)
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Keywords | 還元ストレス / レドックス / セレノプロテインP / ヘパトカイン / mRNAの機能 / mRNA結合タンパク質 / 細胞内シグナル伝達 / 2型糖尿病 / 酸化ストレス |
Outline of Research at the Start |
セレノプロテインP (SeP)は、活性酸素種によるシグナル伝達を阻害およびmRNA-タンパク質相互作用を介して、2型糖尿病の基盤病態を形成する。本研究では、①SePタンパク質による還元ストレス、②およびSELENOP mRNAとの相互作用、それぞれが標的とする鍵タンパク質を同定し、①②による機能修飾と病態での意義を明らかにすることで、2型糖尿病に対する新しい治療基盤を確立することを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
ROSとシステイン残基による可逆的な酸化還元反応は、細胞内タンパク質の高次構造変化を介して活性を制御し、多様な生物学的プロセスを制御している。しかし、生体内で臓器特異的な生理機能を司るROSにより修飾を受けるタンパク質は、リン酸化酵素以外ほとんど明らかになっていない。 本研究は、還元ストレスの標的となる鍵分子を同定し、疾病の病態理解と新しい治療開発の基盤とする。 本年度は、高脂肪高ショ糖食飼育あるいは寒冷曝露されたマウスのそれぞれ肝臓および褐色脂肪組織からタンパク質を抽出し、還元されたSH基をアルキル化剤N-ethylmaleimide (NEM)で、酸化修飾されたシステイン残基をBiotin-PEAC5-maleimide (BPM)で、それぞれラベルし、LC-MS/MSプロテオーム解析で同定し、病態形成の鍵となる候補システイン残基を同定した。 一方、臓器でのSelenop mRNAの働きを調べるために、Biotin標識したSelenop mRNAを作成し、マウスの肝臓・褐色脂肪組織から抽出したタンパク質と混合する。Avidinによりpull downし、結合タンパク質を回収、質量分析によりSelenop mRNAに結合するタンパク質を同定した。非翻訳Selenop mRNA (開始コドンAUGをUUGに改変)発現ベクターを構築した。従来用いてきたSelenop欠損マウスでは、Selenop mRNAの一部が残存している可能性があるため、Selenop mRNA全長を欠損したマウスを新たに樹立した。この全長Selenop欠損マウスを用いて、Selenop mRNAの機能を解析する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
臓器レベルで疾患特異的に酸化・還元修飾されるシステイン残基をピンポイントで同定する「網羅的レドクソーム」技術を確立した。全長Selenop欠損マウスを樹立した。この2つの技術確立に目途が立ったため、概ね計画通りに進行していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
網羅的レドクソームに、Cysteine-Reactive Phosphate Tags (CPTs)を用いた濃縮により、多数の修飾されるシステイン残基を同定する技術を加えることで、疾病・環境ストレスに応答したシステイン酸化・還元修飾の全容解明を目指す。 全長Selenop欠損マウスに、非翻訳Selenop mRNA (開始コドンAUGをUUGに改変)あるいは野生型Selenop mRNAを導入することで、標的タンパク質の機能修飾と表現型を解析する。
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