Project/Area Number |
23K27656
|
Project/Area Number (Other) |
23H02965 (2023)
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 54040:Metabolism and endocrinology-related
|
Research Institution | Sugiyama Jogakuen University (2024) National Institute for Physiological Sciences (2023) |
Principal Investigator |
箕越 靖彦 椙山女学園大学, 生活科学部, 教授 (10200099)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
RATTANAJEARAKUL Nawarat 名古屋大学, 生命農学研究科, 特任助教 (80998823)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
|
Budget Amount *help |
¥18,850,000 (Direct Cost: ¥14,500,000、Indirect Cost: ¥4,350,000)
Fiscal Year 2025: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,460,000 (Direct Cost: ¥4,200,000、Indirect Cost: ¥1,260,000)
Fiscal Year 2023: ¥7,800,000 (Direct Cost: ¥6,000,000、Indirect Cost: ¥1,800,000)
|
Keywords | 摂食行動 / 食物嗜好性 / CRHニューロン / 視床下部室傍核 / food preference / glucoprivation / AMPK / CRH / NPY |
Outline of Research at the Start |
総摂取カロリーを調節する神経回路は近年かなり明らかとなったが、各種栄養素を摂取する機構は未だに不明である。ヒト、そしてマウスなどの多くの実験動物は「美味しい」ことが食物選択を決定する重要な因子である。しかし、「美味しさ」とは別に、必要な栄養素を選択的に摂食する機構も存在する。本研究では、これら栄養素の摂取機構を明らかにする目的で、マウスを人工的にグルコース飢餓状態にした時の、高炭水化物食(HCD)とマウスが好んで摂食する高脂肪食(HFD)の摂食機構の違いを調べる。またヒトでの予備実験として、食事内容(栄養素含有量)と食事形態(「美味しさ」)の違いが生体反応にどのような効果をもたらすかを調べる。
|
Outline of Annual Research Achievements |
総摂取カロリーを調節する神経回路は近年かなり明らかとなったが、各種栄養素を摂取する機構は未だに不明である。ヒト、そしてマウスなどの多くの実験動物は「美味しい」ことが食物選択を決定する重要な因子である。しかし、「美味しさ」とは別に、必要な栄養素を選択的に摂食する機構も存在する。本研究では、これら栄養素の摂取機構を明らかにする目的で、2DGを用いてマウスを人工的にグルコース飢餓状態にした時の、高炭水化物食(HCD)とマウスが好んで摂食する高脂肪食(HFD)の摂食機構の違いを調べた。その結果、これまでに、2DGによって活性化する室傍核投射NPYニューロンが、2DGによるHCDとHFDの摂取促進作用に関与することを見出した。さらに、HCDの摂食には、室傍核AMPK制御型CRHニューロンが必須であることを明らかにした。さらに本年度は、室傍核に投射し、2DGによって活性化するNPYニューロンの中で、どのニューロンが2DGによるHCDとHFDの摂食に関与するかを光刺激法によって調べた。その結果、孤束核NPYニューロンに対して光刺激を行うと、まずHCDの摂食が亢進し、その後、ゆっくりとHFDの摂食が高まること、これに対して、弓状核NPYニューロンを光刺激すると、HFDのみを選択・摂取することが分かった。以上の実験結果は、HCDとHFDの摂食促進作用には異なるNPYニューロンが関与することを示唆する。2DGによるHCDの摂食促進作用には、孤束核NPYニューロン-室傍核AMPK制御型CRHニューロンが、HFDの摂食促進作用には、弓状核NPYニューロンと室傍核MC4Rニューロンが関与する可能性が高い。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本年度実施計画の、2DGによって活性化する室傍核投射NPYニューロンの食物選択の実験について進展があり、孤束核NPYニューロンに対して光刺激を行うとHCDとHFDの摂取を高めることを見出した。さらに、弓状核NPYニューロンを光刺激すると、高脂肪食のみを選択的に摂食することが分かった。室傍核に投射するNPYニューロンの中で、2DGによって活性化するニューロンを調べたところ、これらのニューロンは2DGによって活性化することが分かった。以上のことから、2DGによるHCDとHFDによる摂食促進作用には、異なるNPYニューロンが関与することが初めて明らかとなった。
|
Strategy for Future Research Activity |
2DGによって活性化する室傍核投射NPYニューロンには、孤束核と弓状核以外に2種類のニューロンが存在する。そこで、これらのニューロンの役割について明らかにする。また、室傍核に投射する弓状核NPYニューロンにはAgRPを発現するニューロンが多いので、室傍核に存在するAgRPの受容体、MC4R発現ニューロンの役割を調べる。さらに、HFDの摂食は、おそらく「美味しさ」がその摂食促進に関与していると考えられる。そこで、「美味しさ」をより明確にできると思われる人において、「美味しさ」が人の脳にどのような影響を及ぼすかを調べる。
|