Project/Area Number |
23K27692
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Project/Area Number (Other) |
23H03001 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55050:Anesthesiology-related
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
内田 篤治郎 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (40262183)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,850,000 (Direct Cost: ¥14,500,000、Indirect Cost: ¥4,350,000)
Fiscal Year 2025: ¥4,940,000 (Direct Cost: ¥3,800,000、Indirect Cost: ¥1,140,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,850,000 (Direct Cost: ¥4,500,000、Indirect Cost: ¥1,350,000)
Fiscal Year 2023: ¥8,060,000 (Direct Cost: ¥6,200,000、Indirect Cost: ¥1,860,000)
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Keywords | トロンビン / 心臓手術 / 組織因子経路阻害因子 / 人工心肺 / トロンピン生成 / 誘電コアグロメータ― |
Outline of Research at the Start |
本研究では、人工心肺を用いた心臓手術におけるトロンビン生成能の変化について、前向き観察研究によって、その経時的変化を明らかにし、血漿中の組織因子経路阻害因子(TFPI)の濃度変化との相関、および誘電コアグロメーターで測定される凝固時間DBCM CTとの相関について検討する。我々が開発した評価系では、トロンビン生成能低下の判定に要する時間は10分程度と見込まれ、迅速な判定を可能にするポイントオブケアテストとして期待される。また、心臓手術後のトロンビン生成低下の原因として、TFPIの寄与が明らかとなった場合には、そこを治療ターゲットとして、より迅速かつ適切な治療的介入が可能になると期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
人工心肺を用いた心臓大血管手術が予定された成人患者を対象とし, 麻酔導入後, 手術終了時, 術後第1病日に採血を行い, ①血漿TFPI濃度, ②Calibrated automated thrombogramにおけるトロンビン生成ピーク値(PeakTG)を測定した. ②は, TFPI中和抗体処理およびヘパリナーゼ処理の有無の組み合わせによる4条件で測定し, TFPI中和抗体処理とヘパリナーゼ処理の影響について検討した.また、 ①第X因子活性化試薬を充填したカートリッジを用いたDBCM CT測定を行い、DBCM CTとPeakTGの相関性をSpearmanの順位相関係数により評価し、PeakTG<100nMをDBCM CTで判定した場合の診断能について, ROC曲線を用いた解析による検討を行った. 上記3回の採血ができた21例で検討した結果,手術終了時には麻酔導入後と比較して,TFPIの濃度の有意な上昇とPeakTGの有意な低下が認められた. 手術終了時における血漿TFPI濃度と対数化したPeakTGとの間には負の相関を認め,TFPI中和抗体およびヘパリナーゼによりTFPIによるPeakTGの減少幅は有意に小さくなったが, 二因子間で有意な交互作用は認められなかった. また、 各検体のPeakTGとDBCM CTの間には負の相関関係を認め, PeakTG<100nMをDBCM CTから判定すると仮定した場合のROC曲線では, 曲線下面積は0.97であり, カットオフ値は135秒, 感度92.7%, 特異度84.3%であった. これらの検討により、単施設における探索的な研究では、人工心肺離脱後のTFPI濃度の上昇に依存してTGが低下している可能性が示唆され、TG低下を評価するPoint of Care検査として, DBCMの臨床的有用性が示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は探索的な単施設研究を実施し、一定の結果を得ることができた
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Strategy for Future Research Activity |
多施設共同研究を計画し、対象を拡大しても本研究における科学的仮説があてはまるかどうかを検討する。
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