Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
本研究では、人工心肺を用いた心臓手術におけるトロンビン生成能の変化について、前向き観察研究によって、その経時的変化を明らかにし、血漿中の組織因子経路阻害因子(TFPI)の濃度変化との相関、および誘電コアグロメーターで測定される凝固時間DBCM CTとの相関について検討する。我々が開発した評価系では、トロンビン生成能低下の判定に要する時間は10分程度と見込まれ、迅速な判定を可能にするポイントオブケアテストとして期待される。また、心臓手術後のトロンビン生成低下の原因として、TFPIの寄与が明らかとなった場合には、そこを治療ターゲットとして、より迅速かつ適切な治療的介入が可能になると期待される。