Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
敗血症において腸管恒常性の破綻がバクテリアルトランスロケーションや免疫反応の賦活化を介して臓器不全の進行を促進するとされている。しかし,細胞内の蛋白分解機構の一種であるオートファジーが病原体排除やアポトーシスとのクロストーク,免疫応答の制御により敗血症の病態で腸内環境にどのような影響を与えているのかに関しては明らかにされていない。今回,マウス敗血症モデルを用いて腸管上皮細胞におけるオートファジー蛋白発現の動態を明らかにした上で,腸管上皮細胞特異的にオートファジーを欠損させたAtg5ノックアウトマウスを使用して,オートファジーが腸管透過性や腸内細菌叢,免疫応答,個体の生存に与える影響を解析する。