Project/Area Number |
23K27756
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Project/Area Number (Other) |
23H03065 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56070:Plastic and reconstructive surgery-related
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
黒田 正幸 千葉大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (00253005)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
窪田 吉孝 千葉大学, 大学院医学研究院, 准教授 (10375735)
吉岡 和香子 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 神経研究所 疾病研究第一部, 科研費研究員 (30870802)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,720,000 (Direct Cost: ¥14,400,000、Indirect Cost: ¥4,320,000)
Fiscal Year 2025: ¥5,590,000 (Direct Cost: ¥4,300,000、Indirect Cost: ¥1,290,000)
Fiscal Year 2024: ¥6,110,000 (Direct Cost: ¥4,700,000、Indirect Cost: ¥1,410,000)
Fiscal Year 2023: ¥7,020,000 (Direct Cost: ¥5,400,000、Indirect Cost: ¥1,620,000)
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Keywords | 脂肪細胞 / ex vivo遺伝子治療 / 移植 / 過剰発現 / 細胞障害ストレス |
Outline of Research at the Start |
申請者らは前駆脂肪細胞に ex vivo で治療用遺伝子を導入し、患者に移植することで治療用タンパクの体内における持続的な補充を可能とする独自の治療研究を進めている。この治療原理は様々な難病治療開発に応用可能であるが、汎用性を飛躍的に高めるには、移植細胞の生着効率に加え、単位細胞あたりの遺伝子発現力の向上が喫緊の課題である。本研究では、前駆脂肪細胞を用い、遺伝子発現性能を最大限に向上させる原理・方法を新たに見出し、それを適応した高発現型遺伝子治療用脂肪細胞の開発を行う。このアプローチにより、申請者らがこれまで進めてきた移植後生着率の向上研究の成果と融合し、新たな適応疾患への応用展開を進める。
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Outline of Annual Research Achievements |
遺伝子治療・再生医療の開発において、求められる治療遺伝子の発現量は対象とする疾患により様々であり、患者での治療域に到達できず、開発自体が中止になることがある。それを打開する方法として、治療用遺伝子の高発現、時には過剰発現が考えられるが、細胞障害ストレスが生じ、安定性の高い過剰発現細胞を取得することは現状困難である。本研究では、我々が実用化を進めているex vivo 法による遺伝子治療用脂肪細胞の更なる適応拡大を図るため、過剰発現により、どの細胞機能、どの細胞プロセスが障害を受けるのかを明らかにし、それを打開する原理を確立、その上で、安定、かつ個々の細胞の発現ポテンシャル、言わば「力価」を向上させた遺伝子過剰発現脂肪細胞を調製するプラットフォームを確立する。 R5年度は、細胞外へ分泌される、又は細胞内で機能するという局在の異なる2種類の治療用候補遺伝子(それぞれ遺伝子A、遺伝子Bとする)を搭載したレンチウイルスベクターを作製した。遺伝子Aについてはシグナル配列の異なる複数のisoformが知られており、3種類のisoformについて作製した。遺伝子Aのisoformの内1つについては、目的タンパク質の分泌が確認できなかった。残りの2つについては、効率よく分泌されることが確認された。一方でコドン至適化の有無や遺伝子導入のdoseに関わらず、顕著な増殖阻害を受けないことが分かった。また遺伝子導入細胞のRNAseq解析や、プロテオーム解析を実施したところ、その産生および分泌プロセス機構に関連したタンパク質の発現に変化が認められ、少なくとも検討した範囲においては、この遺伝子Aの発現に対しては細胞が許容できるレベルにとどまっているものと考えた。遺伝子Bについては、比較的低コピー数の導入でも、増殖阻害を受けることが確認された。現在その増殖阻害のメカニズムについて解析を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
遺伝子Aについては過剰発現の影響が現状で観察されていないものの、遺伝子Bについては増殖阻害の観察できる条件が見つかっており、本研究の目的達成には適した遺伝子であると考えられる。現在詳細な解析を進めており、過剰発現の影響しているプロセスが明らかになるものと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
遺伝子Aについては過剰発現の影響が現状で観察されていないため、さらに過剰発現を試みる。一方で、ウイルスベクター自体による細胞障害は我々の目的とは合致しないため、その点を考慮した実験を進めつつ、動物実験への展開を進める。遺伝子Bについては導入による増殖阻害が確認されたことから、現在そのメカニズムを明らかにする解析を進めている。R6年度は過剰発現の影響しているプロセスを明らかとし、それを打開できる方法に関する研究に着手する。
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