Project/Area Number |
23K27802
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Project/Area Number (Other) |
23H03112 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 57070:Developmental dentistry-related
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
岩本 勉 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (90346916)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 幹 東北大学, 歯学研究科, 教授 (40380852)
山本 朗仁 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 教授 (50244083)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,850,000 (Direct Cost: ¥14,500,000、Indirect Cost: ¥4,350,000)
Fiscal Year 2025: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2024: ¥7,410,000 (Direct Cost: ¥5,700,000、Indirect Cost: ¥1,710,000)
Fiscal Year 2023: ¥8,450,000 (Direct Cost: ¥6,500,000、Indirect Cost: ¥1,950,000)
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Keywords | 細胞外環境 / 歯の発生 / 幹細胞 / 細胞運命決定 / メカノトランスダクション / 細胞分化運命決定 / Piezo1 / 間葉系幹細胞 |
Outline of Research at the Start |
本研究では3年間の実施期間の中で、3つの柱で進める。1つは「歯原性細胞における最適な細胞外環境の探索」である。細胞分化における細胞外環境因子の最適化条件の探索を行う。2つ目の柱として「発生過程のヘテロ細胞集団の構築と連結機構の解明」に取り組む。細胞塊における 細胞運命の決定にかかる機構を明らかにしていく。3つ目の柱として「バイオインフォマティックス解析」による包括的アプローチよる因子の探索である。
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Outline of Annual Research Achievements |
多細胞で構成されるわれわれの生命体において、個々の細胞は隣り合う細胞や細胞が存在する細胞外環境に依存し細胞運命の決定がなされる。すなわち、たとえ細胞の増殖や分化に 重要な成長因子やサイトカインといった液性因子等を用いたとしても、あるいは強制的に遺伝子発現制御したとしても、細胞にとって適切な細胞外環境が整っていない場合は期待する細胞挙動を誘導することはできない。一方で、このような誘導因子や遺伝子を用いずとも、 細胞にとって適切な場を提供することで、自発的に内因性因子を発動させ、細胞挙動を導き出すことができる。本研究では歯の発生過程における細胞外環境が細胞に及ぼす分子メカニズムを明らかにし、特に、静水圧負荷刺激や細胞外基質(ECM)の足場で生じる生物物理学合図が導き出す細胞運命の作動機構を解析することで、器官発生における幹細胞の圧縮や幹細胞塊形成の意義とその原理を統合的に理解し新規の歯胚誘導法の開発を目指す研究である。 これまでの研究において、骨髄由来あるいは歯髄由来の間葉系幹細胞に機械的圧受容体の1つであるPiezo1が強く発現していることを見出し、その活性化によって細胞分化の運命決定がなされていることを明らかにしてきた。さらに、詳細な細胞内シグナルの解析を進めたところ、Piezo1の活性化には細胞外からのカルシウムイオンの流入が重要であり、それに引き続き細胞内シグナル伝達経路の1つであるMAPKシグナルが活性化することを見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
細胞外環境因子として解析を行なっている静水圧および血清分画について、おおむね計画通りの解析が進行中である。機械的圧受容体のPiezo1の細胞内シグナルの伝達経路および機能ドメインを明らかにすることができ論文として発表した。ただし、酸素濃度およびpHについては、非常にセンシティブであるため条件設定に難渋しているところがあるが、想定の範囲内であり、総じて、おおむね順調に進展していると評価する。
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Strategy for Future Research Activity |
予備的データの集積により、新たな解析の方向性を開拓する手がかりが掴めているので、これまでに得られた知見から細胞外環境因子がどのように細胞運命決定に関わっているのか、どのように細胞内シグナル分子と相互作用をしているのか、明らかにしていく。また、独自に開発した加圧培養装置をさらに作成することで、効率よく研究を進める体制を整えていく。
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