Project/Area Number |
23K27939
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Project/Area Number (Other) |
23H03249 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59010:Rehabilitation science-related
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Research Institution | Tohoku Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
伊藤 修 東北医科薬科大学, 医学部, 教授 (00361072)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 平寛 東北大学, 大学病院, 助教 (30845805)
森 建文 東北医科薬科大学, 医学部, 教授 (40375001)
三浦 美佐 筑波技術大学, 保健科学部, 教授 (30612014)
高橋 麻子 東北医科薬科大学, 医学部, 講師 (20825773)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,590,000 (Direct Cost: ¥14,300,000、Indirect Cost: ¥4,290,000)
Fiscal Year 2025: ¥5,980,000 (Direct Cost: ¥4,600,000、Indirect Cost: ¥1,380,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,980,000 (Direct Cost: ¥4,600,000、Indirect Cost: ¥1,380,000)
Fiscal Year 2023: ¥6,630,000 (Direct Cost: ¥5,100,000、Indirect Cost: ¥1,530,000)
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Keywords | リハビリテーション / 循環器・高血圧 / 腎臓 / ストレス / 細胞・組織 |
Outline of Research at the Start |
慢性腎臓病(CKD)患者の身体機能低下が透析導入等の腎予後や生命予後に大きく影響することから、運動療法が身体機能の向上だけでなく、腎機能維持や生命予後改善に寄与することが期待される。腎臓リハビリテーションのエビデンスと至適運動の確立をめざすため、本研究では各種のCKDモデルラットおよび保存期CKD・透析患者の身体機能、腎・心血管機能、内分泌代謝系に対する運動療法の有効性を解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
身体機能の低下が腎予後や生命予後に大きく影響することから、慢性腎臓病患者において運動療法は身体機能の向上だけでなく、腎機能維持や生命予後改善に寄与することが期待されている。しかしながら、慢性腎臓病に対する運動療法の有効性のエビデンスは十分でなく、至適な運動処方も示されていない。 腎臓リハビリテーションのエビデンスと至適運動の確立をめざすため、Dahl食塩感受性ラットにおいて腎ミトコンドリア脂肪酸β酸化への長期的運動の効果について検討した。6週齢の雄性Dahl食塩感受性ラットを通常食群、高食塩食群、高食塩食+長期的運動群の3群に分け、長期的運動群にはトレッドミル走行による中強度有酸素運動を8週間実施した。高食塩食は血圧とタンパク尿を増加させたが、長期的運動は血圧やたんぱく尿を減少させた。 高食塩食はクレアチニンクリアランスも低下させ、長期的運動はクレアチニンクリアランスを改善した。高食塩食は、ミトコンドリア脂肪酸β酸化酵素であるcarnitine palmitoyltransferase (CPT)やacyl-CoA dehydrogenases (CADs)、それらの転写因子であるPPARαやPGC-1αの腎内発現を減少させ、長期的運動はこれらの腎内発現を回復させた。また、高食塩食はミトコンドリア電子伝達鎖複合体酵素の腎内発現を低下させ、長期的運動はこれらの発現を回復させた。 以上の結果から、Dahl食塩感受性ラットにおいて中強度有酸素運動は降圧・腎保護効果を示し、その効果には高食塩食により障害された腎内ミトコンドリア脂肪酸β酸化およびその転写因子の発現増加が関与することが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
有酸素運動の降圧・腎保護効果の機序の解明に関して、高食塩摂取下のDahl食塩感受性ラットにおける高血圧や腎障害の発症にミトコンドリア脂肪酸β酸化酵素、電子伝達鎖複合体酵素、PPARα、PGC-1αの腎内発現の低下が関与すること、有酸素運動の降圧・腎保護効果の機序には、それらの腎内発現の改善が関与することを明らかにすることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
令和6年度は、Dahl食塩感受性ラットにおける有酸素運動の腎保護効果の機序の解明を進めると共に、慢性腎不全モデルである5/6腎摘除慢性腎不全ラットおいてレジスタンス運動の腎保護効果やその機序を明らかにしていく予定である。また、保存期慢性腎臓病患者や透析患者において有酸素運動やレジスタンス運動の効果を検討する。
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