Elucidation of self-recovery mechanism for chronic pain in the anterior cingulate cortex and development of the medical treatment method
Project/Area Number |
23K27951
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Project/Area Number (Other) |
23H03261 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59010:Rehabilitation science-related
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
右田 啓介 福岡大学, 薬学部, 教授 (10352262)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今任 拓也 福岡大学, 薬学部, 講師 (20368989)
大藪 康平 福岡大学, 薬学部, 助教 (40881355)
服巻 豊 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 教授 (60372801)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,720,000 (Direct Cost: ¥14,400,000、Indirect Cost: ¥4,320,000)
Fiscal Year 2026: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2025: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,850,000 (Direct Cost: ¥4,500,000、Indirect Cost: ¥1,350,000)
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Keywords | 慢性疼痛 / 前帯状回 / 自己治癒機構 / 自発運動 / 神経可塑性 |
Outline of Research at the Start |
慢性疼痛は、人類にとって非常に苦痛を伴う疾患である。慢性疼痛を早期に完治させるためには、うつや不安と脳内痛覚関連領域との共通領域である前帯状回での発症機序を解明する必要がある。我々は最近、坐骨神経結紮疼痛マウスを用いて、疼痛発症後に自発運動を適用したところ、疼痛が短期間で消失するという結果を得た。疼痛を発症した際には、前帯状回において、神経の可塑的変化が生じていることが報告されており、自発運動を適用すると神経可塑性を修復できると考えられる。 そこで、坐骨神経結紮マウスを用いて、前帯状回における可塑的変化の修復機序を解明し、新規の慢性疼痛完治薬の開発を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、疼痛モデルマウスに自発運動を実施して、前帯状回における疼痛に対する自己回復機構を解明することで新たな疼痛抑制因子を見出し、疼痛治療へ応用することである。 疼痛の慢性化は、うつや不安障害といった精神障害あるいは睡眠障害を誘発する。うつや不安と脳内痛覚関連領域との共通領域である前帯状回において、慢性疼痛時には神経の可塑的変化が生じていると報告されている。我々は、疼痛モデルマウスの長期観察を行い、坐骨神経結紮後3~4ヶ月で治療することなく痛覚異常が消失するという結果を得た。これらのことから、坐骨神経結紮マウスの前帯状回において、神経の可塑的変化が運動等により修復されていることが示唆される。そこで、この自己修復機序を解明することで、慢性化した疼痛を治癒する方法が開発できるという考えをもとに研究を遂行している。 また、疼痛の軽減を早める方策として、自発運動を適用した。坐骨神経結紮後2週マウスを自発運動ができる回転車の設置ありとなしの群に分け、設置後毎週疼痛評価を行った。結紮後2週のマウスでは、結紮側でvon Freyフィラメントによる刺激に対して過敏反応を示したが、回転車を設置後2週のマウスでは、痛覚異常が強く抑制されていた。また、坐骨神経結紮後2週および3ヶ月の前帯状回を取り出し、外注によりRNA-seqを実施した。結紮後2週の前帯状回では、25遺伝子に発現増加が見られ、そのうちの4遺伝子が神経分化に関わる因子であった。次年度は、結紮後に自発運動を適用し、疼痛が抑制されたマウスの前帯状回におけるRNA-seqを実施し、前帯状回における神経可塑性を修復し疼痛を自己修復する因子の同定に取り組む。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度は、疼痛モデルマウスの長期飼育における前帯状回での発現変動因子の候補を選出するために以下のことを実施した。まずは、坐骨神経結紮後、約3ヶ月間毎週von Frey法による痛覚テストを行った。結紮後約1ヶ月間は、結紮側でvon Freyフィラメントによる刺激に対して過敏反応を示し、徐々に痛覚反応が減衰し、約3ヶ月後には痛覚異常が回復していた。 次に、結紮後2週マウスを、飼育ケージ内に回転車を設置する群(自発運動群)と設置しない群(対照群)に分けて、von Frey法による痛覚テストを行った。結紮後2週のマウスでは、結紮側でvon Freyフィラメントによる刺激に対して過敏反応を示したが、回転車を設置後2週のマウスでは、痛覚異常が強く抑制されていた。また、坐骨神経結紮後2週および3ヶ月の前帯状回を取り出し、外注によりRNA-seqを実施した。結紮後2週の前帯状回では、25遺伝子に発現増加が見られ、そのうちの4遺伝子が神経分化に関わる因子であった。 以上の結果を得ることができ、結紮後に自発運動を適用して疼痛が抑制されたマウスの前帯状回におけるRNA-seqの実施はできなかったが、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、昨年度に行うことができなかった、結紮後に自発運動を適用して疼痛が抑制されたマウスの前帯状回におけるRNA-seqを実施し、結紮後3ヶ月で発現変化が見られた25個の遺伝子や、神経分化に関わる4遺伝子と共通の変動があるかについて検討を行う。また、リアルタイムPCR法を用いて発現変動が見られた遺伝子の正確な発現変化率や、ウエスタンブロット法を用いて淡白レベルでの発現量変化を検討していく。 さらに、これらの因子が前帯状回を構成する細胞種の中のどの細胞に最も関与しているかなどを、免疫染色法やウエスタンブロット法などを用いて検討していく方針である。 また、疼痛消失因子を絞り込むことができた際には、その因子のsiRNAあるいは遺伝子配列をアデノ随伴ウイルスベクターに組み込み、前帯状回での発現を抑制あるいは強発現させ、坐骨神経結紮後の痛覚異常がどのようになるかについて検討を行う予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)