Project/Area Number |
23K27976
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Project/Area Number (Other) |
23H03286 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59020:Sports sciences-related
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
和気 秀文 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 教授 (50274957)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
グホ サビン 国際基督教大学, 教養学部, 准教授 (30453179)
山中 航 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 准教授 (40551479)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥19,110,000 (Direct Cost: ¥14,700,000、Indirect Cost: ¥4,410,000)
Fiscal Year 2027: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2026: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2023: ¥9,100,000 (Direct Cost: ¥7,000,000、Indirect Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 神経炎症 / 血液脳関門 / エクサカイン / 運動 / ペリサイト / 神経炎症性疾患 / アストロサイト / セルソーティング / 炎症 / 脳 / 炎症反応 |
Outline of Research at the Start |
脳には炎症を引き起こす物質や細胞が侵入しないように、特殊な血管構造(血液脳関門)が存在する。この構造の破綻が、パーキンソン病、アルツハイマー病、うつ病など神経炎症性疾患を引き起こすと考えられている。一方、最近の研究では、運動によって末梢組織(骨格筋など)から分泌される生体物質“エクサカイン”が脳に作用することで、これらの病態を予防・改善する可能性が示唆されている。本研究では、エクサカインが血液脳関門に及ぼす影響について明らかにし、運動が脳を守る機序の解明を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
脳には炎症を引き起こす物質や細胞が侵入しないように、血液脳関門(BBB)が存在する。この構造の破綻が、パーキンソン病やうつ病などの神経炎症性疾患を引き起こす一因と考えられている。また最近の研究では、運動によって骨格筋などから分泌される “エクサカイン”が脳に作用することで、これらの病態を予防・改善する可能性が示唆されている。本研究では、エクサカインがBBBに及ぼす影響について明らかにし、運動が脳を守る機序の解明を目指す。2023年度は、主にBBBを構成するペリサイトの分子生物学的特徴を検討するための準備を行なった。4週齢ラットの視床下部を採取し、自動組織分散・破砕装置および磁気活性化セルソーティング(MACS)を用いて、ペリサイトとアストロサイトの分離を試みた。アストロサイトは既知の方法により回収し(Anti-Glast (ACSA-1) -ビオチン抗体を使用)、ペリサイトは、ラットでの報告がなされていなかったため、マウスでの報告(Scientific Reports 2018)を参考に、非ペリサイトマーカーのカクテル(Anti-CD31-PE、Anti-CD11b/c-PE、Anti-Glast (ACSA-1) -PE、およびAnti-O4-PE抗体を含むPE混合抗体を利用)を用いて陰性分画からの回収を試みた。回収サンプルのクオリティについては、フローサイトメトリー法により検証した。さらにMACS後の細胞懸濁液からRNAを抽出することによってRT-qPCR法を用いて検証した。フローサイトメトリー法により、ペリサイトが存在すると思われる分画については88%の純度で採取することができた。しかしながら、RT-qPCR法による検証では各サンプルに不純物(細胞)の混入を認める結果も得られたので、細胞分離プロセスにおける更なる改善が必要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2023年度当初の予定では、血液脳関門(BBB)を構成するペリサイトやアストロサイトの遺伝子・蛋白質発現に及ぼす影響ついて調べるための準備を行うこととし、細胞分離のための環境を整え、ラット脳からのペリサイトやアストロサイトの分離を行った。購入予定機器のバージョンアップによる納品の遅延や、これまでにラット脳からペリサイトを分離する報告がなされておらず、各種試薬の選定や調整等の試行錯誤を繰り返したために予想以上の時間を費やした。以上の理由から、当初予定していた、ラットの慢性拘束ストレスとストレス対策としての運動習慣がBBBの構造と機能に及ぼす影響について調べる研究ができなかった。以上から、進捗状況はやや遅れていると判断した。当初より2023年度の研究テーマは2024年度も継続して行う予定を立てていたため、今年度は遅延した分の遅れを取り戻すことが出来るように努力していく。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、昨年度の研究を継続し、MACSによる標的細胞抽出の純度を上げるための工夫を行う。このために使用抗体の選別等を引き続き行う。次に、ラットの拘束ストレスおよびその対策としての運動がBBBを構成するペリサイトおよびアストロサイトの遺伝子・蛋白質発現に及ぼす影響ついて調べる。Wistarラットを用い、慢性拘束ストレス群、拘束ストレス+運動群、コントロール群の3群に分ける。1か月間の飼育期間終了後に視床下部領域(間脳)、延髄等の領域を摘出し、MACSによりペリサイト、アストロサイトを分離する。各サンプルからRNA抽出後に網羅的遺伝子発現解析を行う。また、慢性拘束ストレスとストレス対策としての運動が、BBBの構造と機能に及ぼす影響について明らかにすることを目的に、前述と同じようにラットを3群に分けて1か月間飼育を行った後に、血管内トレーサー( EZ-link Sulfo-NHS-LC-Biotin, Thermo Fisher Scientific)を静注することで脳への漏出の有無を確認する。視床下部室傍核領域等のBBBの立体構造については免疫染色 (内皮細胞、アストロサイト、ペリサイトの三重染色)を行い、共焦点レーザー顕微鏡による3D画像解析により各群間での比較検討を行う。
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