Behavioral and neurophsyiological approaches to elucidate the mechanism of movement variability reduction
Project/Area Number |
23K27986
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Project/Area Number (Other) |
23H03296 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59030:Physical education, and physical and health education-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
林 拓志 東京大学, 大学院教育学研究科(教育学部), 助教 (80815358)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,160,000 (Direct Cost: ¥13,200,000、Indirect Cost: ¥3,960,000)
Fiscal Year 2027: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2026: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2025: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
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Keywords | 運動制御 / 分散ノイズ / 経頭蓋磁気刺激 / 脳波 |
Outline of Research at the Start |
ヒトの身体運動には不可避なズレ(変動)が含まれており、運動パフォーマンスを悪化させてしまうだけでなく、怪我の要因になることが知られている。特に、習熟した動作にはトレーニング効果はほとんどなく、運動変動を減らすことは容易ではない。そこで本研究では、運動介入法と非侵襲刺激法を組み合わせ、簡便で劇的に運動変動を減少させる新奇な介入方法の開発とその生起メカニズムの解明を目的とする。 本研究で得られる知見は、スポーツ・リハビリテーション・体育教育などにおける運動介入に活かせるだけでなく、VR技術・ユーザーインターフェース・バリアフリーなどにおける技術・社会デザインの応用につながることが期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
ヒトの身体運動には不可避なズレ(変動)が含まれており、運動パフォーマンスを悪化させてしまうだけでなく、怪我の要因になることが知られている。特に、習熟した動作にはトレーニング効果はほとんどなく、運動変動を減らすことは容易ではない。そこで本研究では、運動介入法と非侵襲刺激法を組み合わせ、簡便で劇的に運動変動を減少させる新奇な介入方法の開発とその生起メカニズムの解明を目的とする。本研究で得られる知見は、スポーツ・リハビリテーション・体育教育などにおける運動介入に活かせるだけでなく、VR技術・ユーザーインターフェース・バリアフリーなどにおける技術・社会デザインの応用につながることが期待される。 2023年度では、分散ノイズの生起メカニズムを解明することを目的に行動実験を行なった。ヒトの行動に付随する分散ノイズは神経活動のノイズ由来であることが知られているが、そのノイズは運動実行に伴って減少することが明らかとなっている。このような背景から、事前に運動を行なうことにより一時的に減少した神経活動ノイズが、事後の運動の分散ノイズを減らすか検証した。結果として、事前運動から十分時間が経過すると事後運動の分散ノイズは大きいが、事前運動の直後では大きく減少し、最大約50%の分散を削減できることがわかった。このような簡便な手法で非常に大きな効果を生むことができることは、運動介入方法として有効であることを示唆している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当該年度では、まず、行動学的なアプローチとして試行間の待機時間を変えることで運動の実行間隔を操作し、それが運動変動に及ぼす効果を検証することを目的と、ヒト被験者を対象に素早い腕到達運動課題を実施した。腕到達運動課題はコップに手を伸ばすといった日常的に慣れ親しんだ動作の一つで、トレーニング効果はないが、それでも消えない運動変動が存在する。運動の実行間隔を短くすると、事前運動による神経活動ノイズ抑制の恩恵が受けられるため、運動変動が小さくなることが予測される。一方、運動の実行間隔を長くすると、減少した神経活動ノイズがベースラインに戻り、運動変動は大きくなることが予測される。行動実験の結果、この仮説が立証されるだけでなく、非常に大きな分散量を減少させることが明らかとなり、簡便な手法で多大な効果を生み出すことに成功した。得られた行動実験結果は、学術論文として公表できるレベルに達していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、神経科学的アプローチとして経頭蓋磁気刺激を用いた一過性の神経活動ノイズリセッティングを検証する。興味深いことに、脳波と経頭蓋磁気刺激を同時に用いた研究から、脳神経活動を反映する脳波は本来大きく揺らいでいるが、磁気刺激を与えた瞬間にその直下の揺らぎを抑制できることが知られている。つまり、磁気刺激を用いて神経活動ノイズを一時的にかつ限局的に抑えられる可能性が示唆されている。次年度では、脳波-磁気刺激システムを構築し、人工的な脳刺激による神経活動ノイズの抑制効果の時空間的特徴を解明する。具体的には、運動指令を生成する最も低次な領域である一次運動野を対象に、磁気刺激によって神経活動ノイズがどの程度抑制されるかだけでなく、どのようにその効果が多領域に広がるか、どのくらい長くその効果が持続するか、を刺激強度などの刺激パラメータを変化させながら調べる。また、将来的に実施する研究項目である行動-神経科学実験に向けて、より刺激直下に限局した影響を及ぼす刺激パラメータを探索する。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)