Project/Area Number |
23K27989
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Project/Area Number (Other) |
23H03299 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59030:Physical education, and physical and health education-related
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Medical Science |
Principal Investigator |
田添 歳樹 公益財団法人東京都医学総合研究所, 脳・神経科学研究分野, 主席研究員 (60513017)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥19,370,000 (Direct Cost: ¥14,900,000、Indirect Cost: ¥4,470,000)
Fiscal Year 2026: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2025: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2023: ¥11,440,000 (Direct Cost: ¥8,800,000、Indirect Cost: ¥2,640,000)
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Keywords | 可塑性 / 脊髄 / 脊髄刺激 / 再組織化 / 磁気刺激 |
Outline of Research at the Start |
ヒトの大脳皮質運動野には、特定の身体運動の発現を担う領域を表した脳機能地図が存在し、運動技術の習得や脳・脊髄損傷による運動機能障害に伴って再組織化することが知られている。本研究提案では、「ヒト脊髄神経回路においても身体運動パターンの生成を担う神経モジュールが脊髄機能地図として表象され、トレーニングによる運動技能向上や脊髄損傷による運動機能障害に伴って再組織化する」という仮説を検証し、これまで未解明であったヒト脊髄の運動神経回路の実体とその適応性について明らかにすることを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、ヒト脊髄神経回路では異なる運動パターンの生成を担う神経モジュールが脊髄機能地図として表象され、運動訓練や神経損傷による運動機能障害への適応に伴って再組織化するか検証することを目的としている。研究の1年目にあたる2023年度は、ヒト脊髄において非侵襲的に脊髄機能をマッピングする方法を確立することを目指して実験を実施した。 <脊髄支配筋マッピング>健常成人被験者を対象に、経脊椎磁気刺激を腰背部から与えて両下肢の筋群から脊髄刺激誘発筋電図を記録し、脊髄支配筋マッピングを行った。股関節屈筋・伸筋、膝関節屈筋・伸筋、足関節底屈筋・背屈筋のそれぞれにおいて、脊髄支配筋マップを作成し、各筋を支配していると考えられる腰髄髄節に相当する活動が確認できた。また、これらの各筋ごとの脊髄支配筋マップについては、左右も下肢それぞれにおいて対応した側性が見られることも確認できた。 <脊髄運動マッピング>健常成人被験者を対象に腰背部から腰髄付近を連発で経脊椎磁気刺激を与えて両下肢の律動運動を誘発し、誘発脚運動の左右協調パターンから脊髄運動機能マッピングを行った。刺激によって両脚が同位相に律動運動を示す領域が胸椎11番付近および腰椎3番より吻側に多く見られることが分かった。これに対し、刺激によって歩行のような左右脚が逆位相に律動運動を示す領域が胸椎12番から腰椎2番までの領域に集中していることが確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究の1年目において、当初計画していた通りに、ヒト脊髄神経回路において下肢筋群の支配領域を示す脊髄支配筋マップおよび異なる下肢運動パターンをの生成に関連する刺激領域を示す脊髄運動機能マップを作成することができた。これにより2年目以降に運動訓練や運動機能障害による影響を観察するための指標を確立することとなり、今後の実験を滞りなく進める目途がたった。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画の2年目にあたる2024年度は、下肢の運動トレーニングを実施することでヒト脊髄における脊髄機能地図に変化が見られるか検証する。 実験では、健常成人を対象に、経脊髄磁気刺激を介して誘発される律動性下肢運動を指標として、ランニングやサイクリングのように左右脚が逆位相に運動する介入、両脚ジャンプやスクワットのように左右脚が同位相に運動する介入を設定し、経脊椎磁気刺激によって誘発される両下肢の律動運動パターンがどのように異なるか調査する。
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