Mechanism of obesity inheritance via lipid composition in oocyte
Project/Area Number |
23K28009
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Project/Area Number (Other) |
23H03319 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59040:Nutrition science and health science-related
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
小塚 智沙代 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, 研究員 (70722370)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有田 誠 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, チームリーダー (80292952)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,460,000 (Direct Cost: ¥14,200,000、Indirect Cost: ¥4,260,000)
Fiscal Year 2026: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥4,000,000、Indirect Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2025: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
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Keywords | 肥満 / 脂質 / 卵子 / 遺伝 / 次世代 / 生活習慣 |
Outline of Research at the Start |
肥満や2型糖尿病に罹患した母親から生まれた子供において生活習慣病の発症率が高いことが明らかになっているが、そのメカニズムはよくわかっていない。実験動物を用いた研究から、卵子におけるゲノムによらない変化がその成因に寄与することが示唆されていることから、本研究では高脂肪食による卵子の脂質組成の変化が出生後の脂質代謝を変化させることで肥満を惹起する可能性を検証する。さらに、その機序および卵子の脂質組成が変化するタイムコース、脂質組成の変化を抑制する食品成分を明らかにすることで、妊娠前の女性や妊婦を対象とした子どもの肥満予防法を確立するための学術基盤を構築する。
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Outline of Annual Research Achievements |
これまでにマウスを用いた研究により、高脂肪食摂取によって肥満したメスから採取した卵子由来の仔では、健常メスの卵子由来の仔に比べ、得られた産仔に肥満や糖尿病が多くみられることが示されている(Nat Genet 48:497, 2016)。受精前の母親の肥満が世代を跨ぎ、出生後の子どもの糖脂質代謝を変化させるメカニズムとして、本研究では卵子に含まれる脂質組成に注目している。初年度は、卵子と卵巣における脂質組成の網羅解析を行った。高脂肪食が卵巣や卵子の脂質組成に及ぼす影響を調べるため、雌マウスに高脂肪食を給餌したのち、卵巣および卵子を採取し、質量分析による解析を行った。高脂肪食の給餌によって、卵子では卵巣とは異なる脂質組成の変化を認めた。卵巣は胎生期に作られた卵母細胞が受精可能な卵子に成長するまで卵母細胞を栄養している。卵巣の脂質変化が母親の肥満と卵子の変化を介在している可能性が考えられ、卵子における解析と並行して卵巣の脂質変化についても解析を進める。次年度は、卵子において変化を認めた脂質のうち、受精後の発生や遺伝子発現に影響を及ぼす脂質を絞り込んでいく。最近の報告では、受精後の発生において脂肪酸の不飽和度が重要である可能性が示されており(Nat Cell Biol 26:278, 2024)、不飽和度の変化についても解析していく予定である。また、卵子における脂質の変化と出生後の表現型を繋ぐ因子としてエピゲノムに注目し、現在解析を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
卵巣、卵子における脂質組成の解析は当初の計画通り進捗した。当初の計画では、高脂肪食介入による卵子の脂質組成の変化に注目した解析を最初に実施する予定であったが、計画を変更し、より時間のかかる受精後の発生やエピゲノムへの影響の解析に着手している。
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Strategy for Future Research Activity |
卵子における脂質組成の変化と出生後の表現型を繋ぐ因子としてエピゲノムに注目し、着床前胚におけるエピゲノムの変化を調べる。具体的には、高脂肪食を給餌した雌マウスから採取した卵子と健常なオス由来の精子を体外受精させ、微量クロマチン免疫沈降シークエンス法によりヒストン修飾を解析する。さらに、高脂肪食給餌マウス由来の卵子で変化していた脂質のうち、同様のエピゲノム変化が起こる脂質を明らかにするため、脂質を操作した卵子を用いて体外受精を行い、エピゲノムの解析を行う。さらに、高脂肪食給餌マウス由来の卵子で変化していた脂質のうち、同様のエピゲノム変化が起こる脂質を明らかにするため、脂質を操作した卵子を用いて体外受精を行い、エピゲノムの解析を行う。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)