Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
申請者は、ヒトの疾患の病理組織診断と研究活動において、これまで見過ごされてきた毛細血管に着目した。申請者らは、内皮細胞とその表面を覆うグリコカリックス(糖衣)からなる内腔面の3次元超微細構造を電子顕微鏡で世界に先駆けて可視化し、その立体構造形態や成分の多様性・不均一性を発見した。例えば、肺と脳の毛細血管では、グリコカリックスの厚さや構成成分が異なることが明らかになった。本研究の目的は、①最新技術で毛細血管を見直し、②その超微細構造の多様性に基づく臓器・個体の恒常性維持や疾患における役割を解明し、③その臨床的社会的意義を明らかにすることである。