Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
高速な数値計算は、膨大な計算を必要とする科学技術問題に対して近似解を与えるが、有限精度による丸め誤差の問題を抱えている。近似解が真の解に比べてどれほど近いかを図るには、誤差を調べればよい。しかし、真の解がわからないために誤差が特定できず、数値計算を用いる理由として、真の解がわからないという相容れない状況が本質的である。本研究課題では、真の解が事前にわかるテスト問題の生成法を開発することにより、近似解に対する相対誤差の厳密な評価を可能とする。ここでは、多くの数学的性質を指定できる問題の生成法の開発に挑む。相対誤差を解析して弱点を明確にすることにより、将来的には近似解法の改善にも貢献できるだろう。