Project/Area Number |
23K28118
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Project/Area Number (Other) |
23H03428 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 61020:Human interface and interaction-related
Basic Section 62040:Entertainment and game informatics-related
Sections That Are Subject to Joint Review: Basic Section61020:Human interface and interaction-related , Basic Section62040:Entertainment and game informatics-related
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
橋本 悠希 筑波大学, システム情報系, 准教授 (10601883)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米村 朋子 埼玉学園大学, 人間学部, 准教授 (90456707)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,980,000 (Direct Cost: ¥14,600,000、Indirect Cost: ¥4,380,000)
Fiscal Year 2026: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2025: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥7,540,000 (Direct Cost: ¥5,800,000、Indirect Cost: ¥1,740,000)
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Keywords | バーチャルリアリティ / 潜水 / 空間移動錯覚 / 水中VR / スクーバ / 無限海遊体験 |
Outline of Research at the Start |
海に囲まれている我が国にとって,高度な潜水活動を行う高度人材の育成は重要な課題である.しかし,刻一刻と変化する海の状況に対処する対応力を身につけるには実地による長期間の訓練が必要であり,習熟速度には限界がある.これに対して申請者らは,水中モーショントラッキングと防水型ヘッドマウントディスプレイによる高い現実感・没入感を持った海中体験をプールで実現した.一方,物理的な移動範囲が限られていることが課題であった.本研究では,身体引き戻し機構と視覚による速度感覚・方向感覚の錯覚手法を組み合わせることで移動範囲の体感的無限化を実現し,実用性の高いバーチャル潜水訓練環境の構築を目指す.
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,「引き戻し機構の設計および実装」および「視覚による速度感覚・方向感覚の錯覚提示手法の検証」について取り組んだ. 引き戻し機構の設計および実装:水中で安全に身体引き戻しを行うための機構を検討した.パッシブな引き戻し方法について,バネの弾性係数やダンパの抵抗の比例定数を調整し,70kg程度のヒトが水中を移動する際の軌道についてシミュレーションを行い,ユーザの知覚への影響が最も小さくなるパラメータを算出した.また,高さ方向については,浮力を調節する浮き輪内の空気を自動で調整する手法について,基礎的な検討を進めた. 視覚による速度感覚・方向感覚の錯覚提示手法の検証:潜水時における視覚誘導性自己運動感覚(ベクション)の影響を検証するための準備を行った.ハードウェアでは,比較対象である地上時と同様の条件を潜水時でも満たすよう,水中における姿勢の保持,水中ヘッドマウントディスプレイの固定,実験参加者にかかる重量バランスの調整などを行った.予備実験を行ったところ,潜水時におけるベクションの影響が地上時よりも大きくなることを示唆した.また,実験機会を増やすため,浴槽で可能な実験方法を検討し,実験装置を開発した.その結果,浴槽で実験を行う目途が立った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画である「引き戻し機構の設計および実装」および「視覚による速度感覚・方向感覚の錯覚提示手法の検証」にそれぞれ取り組むことができた.「引き戻し機構の設計および実装」では,まだシミュレーションの段階であるが,設計・実装へと進むために必要な仕様が固まりつつある.また,「視覚による速度感覚・方向感覚の錯覚提示手法の検証」では,実験が始められる段階まで準備が進むと共に,実験を加速するための施策を行ったため,今後の実験の効率化が期待できる.
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Strategy for Future Research Activity |
次の年度では,引き続き下記2つの課題に取り組む. 1.引き戻し機構の設計および実装: シミュレーションにより導き出したパラメータを基に,引き戻し機構の設計・実装を行う.まず,算出したパラメータを基に引き戻し機構の基礎設計を行い,1/10スケールでの検証を行う.問題点を洗い出した後,再度設計を行った上で装置の製作を行う.遠心力による高さ方向への影響は,ユーザの浮力を制御する浮袋型デバイスでキャンセルする.浮袋型デバイスには,小さなボンベと電磁弁を搭載し,ユーザの水深に応じて空気の出し入れを行う.ユーザの水深は水中モーションキャプチャでリアルタイムトラッキングする.それぞれの装置を実装後,プールでの動作テストを行う. 2. 視覚による速度感覚・方向感覚の錯覚提示手法の検証: 映像にオプティカルフローを重畳することで移動時の速度感覚を増強する手法について,速度感の増強度を制御するため,潜水時におけるベクションの影響を検証する.予備実験では,地上と比較して潜水時の方がベクションの影響が強く出ることが示唆されている.そこで,実験参加者を増やし,潜水時においてオプティカルフローの速度・量が速度感覚に与える影響を検証し,潜水時に最適化された速度感覚増強モデルを構築する. また,方向感覚では,視野中心を任意の方向にずらした映像を提示し続けることで方向を錯覚する現象を用い,実際には円軌道を移動しているがユーザは任意の方向に進んでいる体感を潜水時に得ることができるかどうか検証する.地上では,視覚以外の手掛かりとして触覚情報が有効である.潜水時でも,他の感覚を用いて手掛かりを追加することができないかを合わせて検討する.
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