Project/Area Number |
23K28170
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Project/Area Number (Other) |
23H03480 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 61050:Intelligent robotics-related
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
池本 有助 名城大学, 理工学部, 准教授 (10377822)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新竹 純 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 准教授 (10821746)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,590,000 (Direct Cost: ¥14,300,000、Indirect Cost: ¥4,290,000)
Fiscal Year 2026: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2025: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2023: ¥9,880,000 (Direct Cost: ¥7,600,000、Indirect Cost: ¥2,280,000)
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Keywords | テンセグリティ / 水中ロボット / 身体性ロボティクス / ロボティクス / 身体性 / ソフトロボット / 自律分散システム |
Outline of Research at the Start |
テンセグリティの一般的な設計原理を見出し,ロボットの身体設計と統合することができれば,センサとアクチュエータデバイスを主部品とする頑なロボティクスとは異なる,柔らかくもあり同時に力を高効率に伝達可能な硬さを両立するロボット身体設計原理につながる. 本研究では,軟体と剛体の集合体からなるテンセグリティ構造体を,ロボットの身体,つまり脳(制御器)と環境間の伝達媒体として捉え,共鳴現象の誘発強化に基づくテンセグリティ身体性の設計諭を,理論,実機製作,及び実証実験を通じて体系化することを目的とする.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,軟体と剛体の多数の集合体からなるテンセグリティ構造体を,ロボットの身体,つまり脳(制御器)と環境間の伝達媒体として捉え,共鳴現象の誘発強化に基づくテンセグリティ身体性の設計諭を,理論・実機製作・実証実験を通じて体系化することを目的としている. 2023年度では,射影幾何に基づくテンセグリティロボットシミュレータを開発した.また,塑性変形しにくいソフト部材の製作工程を確立した. 射影幾何に基づくテンセグリティロボットシミュレータでは,構造物体作成の事前計算のために数値シミュレーションをMatlabで構築した.軟体はバネ・ダンパとして,剛体は射影幾何学法を導入して制約条件として組み込み,安定な数値計算を実現した.現在,数理モデルも構築済みであり,マルチコアCPUを用いた計算の高速化,および,水中ロボットにおける剛体と他の剛体との接触判定の導入に着手している.そして,テンセグリティ構造体は複雑かつ,極めて自由度が高い.数値シミュレータを活用しながら,正確な力学モデルを構築する.そして,テンセグリティ構造体の固有振動モード解析を進めている. 塑性変形しにくいソフト部材の製作工程を確立に関しては,2D平面図面からはめ込み式の3D構造体を樹脂で作成することが可能となった.ソフト材料とリジッド材料の成型を自由自在かつ短時間で行うことが可能となった.また,これまでに,部材通しの接点での張力集中により,部材が破損する課題を発見している.ここでは,短時間で塑性変形しにくい,ソフトストリングの製作工程基盤を築くに至った. 本研究に関して,国内会議で3件の発表を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究で実証する遊泳運動の動作と身体構造との関係性を数理で表現ためには,安定した数値シミレーションの構築が必須であった.2023年度では,テンセグリティ構造体の剛体部材を,軟質材料をつなぐ制約と捉え,射影幾何学に基づき,微分代数方程式を用いて力学モデルを表現するに至った.数値シミュレーションには,バウム・ガルテ法を導入し,また陰的数値計算法を用いることで,安定した数値計算を行うことができるようになった. さらに,マルチコアCPUを用いて,最大24種類のテンセグリティ構造体に関するシミュレーションを同時に行う計算機環境を構築した.これにより,テンセグリティ構造体の新たな発見や,探索研究にかかる時間を飛躍的に短縮された. また,テンセグリティ構造体において特有の課題として,超高自由度の数値計算を伴うことがある.これらの計算技術基盤は,これからのテンセグリティ水中ロボットの設計コストを削減することができることとなった. これらの結果から,当初の予定どおり,射影幾何に基づくテンセグリティロボットシミュレータを開発した.また,塑性変形しにくいソフト部材の製作工程を確立したと考える.従って,本研究課題は,おおむね順調に進展していると判断する.
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度では,2023年度の結果をベースとして,テンセグリティ構造体の固有振動モードの数理基盤を構築,及び伸縮センサ・アクチュエータを埋め込んだソフト材料部材の製作を目指す. テンセグリティ構造体の固有振動モードの数理基盤構築では,テンセグリティ構造体は複雑かつ,極めて自由度が高い.数値シミュレータを活用しながら,正確な力学モデルを構築する.そして,テンセグリティ構造体の固有振動モード解析を行い,ある部材の剛性を変化させた場合,構造体の振動モードがどの方向にどれくらいの自然周波数にシフトするのかを解析的に求める手段を明示する. そして,伸縮センサ・アクチュエータを埋め込んだソフト材料部材の製作に関しては,超伸縮性センサや電気式のソフト人工筋肉・力覚センサの開発実績をベースに,軟体部材に代わる収縮センサ・アクチュエータソフト部材を製作する.さらに,テンセグリティに実装し,ローカルフィードバックさせて自己発振による自励振動等の物性条件を明示することを目指す.
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