| Project/Area Number |
23K28189
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| Project/Area Number (Other) |
23H03499 (2023)
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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| Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 62010:Life, health and medical informatics-related
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| Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
谷本 潤 九州大学, 総合理工学研究院, 教授 (60227238)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2026-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥18,590,000 (Direct Cost: ¥14,300,000、Indirect Cost: ¥4,290,000)
Fiscal Year 2025: ¥5,460,000 (Direct Cost: ¥4,200,000、Indirect Cost: ¥1,260,000)
Fiscal Year 2024: ¥6,240,000 (Direct Cost: ¥4,800,000、Indirect Cost: ¥1,440,000)
Fiscal Year 2023: ¥6,890,000 (Direct Cost: ¥5,300,000、Indirect Cost: ¥1,590,000)
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| Keywords | 新興感染症 / 感染症のダイナミック制御 / マルチエージェントシミュレーション / 数理疫学 / 進化ゲーム理論 / スーパーコンピュータ / Vaccination game / Intervention game |
| Outline of Research at the Start |
社会総コストを最小化しつつ,次世代IoT技術に裏付けられた社会情報システムを整備することで,個々の意志決定に直接アクセスする社会的介入を行い,効率的に感染症を封じ込めるとのコンセプトに基づき,その実現可能性を評価し,感染症をダイナミック制御するための社会実装概形を提示する.採り得る選択肢に応じて,どのような対策を,どのタイミングで,系のどこに配置することが社会最適となるかを人工社会実験で予測評価し,成員個々にIoTデバイスを通じて個別のオファーをすることで感染状況に応じた先読み制御する.予測評価の枠組みを構築するとともに,求められる社会情報システムの基礎デザインおよび社会実装への道筋を示す.
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| Outline of Annual Research Achievements |
COVID-19の世界的大流行は,疾病そのものによる被害もさることながら,経済的インパクトはより広範かつ甚大であり,いまだ終息の見通し難い状況が続いている.これは,先制的(ワクチン接種)あるいは事後的(抗ウイルス薬投与)医療方策が存在しない未知の感染症に対して,初期には,14世紀にボッカッチョが『デカメロン』で描いた,あるいは17世紀ロンドンで疫病流行により劇場閉鎖に遭いながら『リア王』を書きあげたシェークスピアの時代と本質的には変わらない「社会的隔離」(Social Quarantine;以下SQとする)しか有効な方策が存在しないことに依る.COVID-19の流行は,「社会災害」としての新興感染症に対して現代社会が如何に脆弱であり,科学技術を立体的に構成した新たな社会システムとしての対処法が冀求されることを明らかにした.本提案では,理工学と社会科学の「智」を学際融合的に結集,社会災害としての感染症に頑強な社会システム構築に向けた新たな方向性を示す. パンデミックの阻止には,夫々の感染症に対して,ウイルス学,疫学,薬学を中心に,遺伝子レベルに踏み込んだ病態素過程の解明,免疫獲得のためのワクチン精製や抗ウイルス薬開発など重層的医学研究アプローチが重要となる.一方で,感染症伝播は,人間社会の複雑ネットワークを通じて生起する物理現象としての側面を有するから,原因側で元を絶つ,罹患する生体側で防御する方法と並んで,経路となる社会システムを適切に制御することで,感染を封じ込め,大流行を未然に防ぐ対策が立てられる.この課題に対するソルーションとして,本研究ではSociety 5.0に向けた整備が進むIoT技術に支えられた次世代の社会情報システムを提案する.
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本提案では,社会総コストを最小化しつつ,次世代IoT技術に裏付けられた社会情報システムを整備することで,個々の意志決定に直接アクセスする社会的介入を行い,効率的に感染症を封じ込めるとのコンセプトに基づき,その実現可能性を評価し,感染症をダイナミック制御するための社会実装概形を提示する.社会的介入手段には,(i)マスク着用や生活習慣改善など非医療的防御策を呼び掛ける,(ii)ワクチンが存在する感染症ならば流行状況に応じDynamic Vaccination(Alvarez-Zurek & Muro; 2019)を担保するオファーを行う,(iii)SQすなわち社会活動の自粛を要請する 等々があり得る.採り得る選択肢に応じて,どのような対策(群)を,どのタイミングで,系のどこに配置することが社会最適となるかを人工社会実験で予測評価し,成員(以下,エージェント)個々にIoTデバイスを通じて個別のオファーをする(以下,レコメンデーションとする)0ことで感染状況に応じた先読み制御する.このコンセプトを本提案では感染症ダイナミック制御とよぶ.本提案では,その予測評価の枠組みを構築するとともに,求められる社会情報システムの基礎および社会実装への道筋を示す. 現在までに,基礎フェーズである;① 進化ゲーム理論アプローチによる意思決定モデルデザイン,②モジュール化によるコンパートメントモデルの構造同定手法の構築,加えて,統合・展開フェーズ;③感染症のダイナミック制御理論構築 の各サブテーマに関する研究を終えた状況である.
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| Strategy for Future Research Activity |
最終年度では,応用フェーズとして,サブテーマ「人工社会実験による社会処方箋の提示」に取り組む.本プロジェクトの出口成果物「社会的処方箋」を提示する.感染防御策としての社会的介入手段には,先述の通り,マスク着用や生活習慣改善など非医療的防御策を呼び掛ける,ワクチンが存在する感染症ならば流行状況に応じ, Dynamic vaccination(先述;ページ1)を担保するオファーを行う,社会活動の自粛を要請する 等々,医療的,非医療的方策が様々あり得る.採り得る選択肢に応じて,どのような対策(複数対策の組み合わせも想定する)を,どのタイミングで,系のどこに配置することが社会最適となるかを人工社会実験で予測評価し,エージェント個々にIoTデバイスを通じて個別のオファーをする(レコメンデーションする)ことで感染状況に応じたダイナミック制御をする.その具体的な社会情報システムをシナリオ設定し,社会実装のフィージビリティを定量的に評価する.
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