Comprehensive evaluation of the distribution and characteristics of antimicrobial resistance in hospital wastewater using metagenomic data
Project/Area Number |
23K28241
|
Project/Area Number (Other) |
23H03551 (2023)
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 63040:Environmental impact assessment-related
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
太田 悠介 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (90868530)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 良一 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (00581969)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
|
Budget Amount *help |
¥14,040,000 (Direct Cost: ¥10,800,000、Indirect Cost: ¥3,240,000)
Fiscal Year 2025: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,940,000 (Direct Cost: ¥3,800,000、Indirect Cost: ¥1,140,000)
|
Keywords | 薬剤耐性 / メタゲノム / メタトランスクリプトーム / LC-MS/MS / 病院排水 / GES型カルバペネマーゼ / メタゲノム解析 |
Outline of Research at the Start |
世界的な問題である薬剤耐性の伝播経路として病院排水が注目され、拡散の制御には病院排水中薬剤耐性の詳細な調査が重要だが、従来の培養法では薬剤耐性菌の検出感度が低く、また先端的なメタゲノム解析では薬剤耐性の正確な識別や追跡ができず、環境中薬剤耐性の包括的精査は困難であった。本研究では、病院排水中薬剤耐性菌の遺伝的性質・薬剤耐性拡散能力と、病院排水における微生物叢の動的・静的な役割を示すため、個々の薬剤耐性菌と病院排水の高精度なゲノムデータを取得する。更には各結果の統合により未知の難培養性薬剤耐性菌の実態を明確にし、培養法や各種解析条件の最適化により適切な環境中薬剤耐性の検出法を構築する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
病院排水は様々な薬剤耐性菌のリザーバーと考えられているが、その実態は不明である。当該年度は、東京医科歯科大学病院排水より培養法を用いて薬剤耐性の中で特に問題となるカルバペネマーゼ産生菌を分離し、薬剤感受性検査と全ゲノム解析を行った。 病院排水よりGES型カルバペネマーゼ産生菌を11株(Enterobacter spp. 4株、Klebsiella spp. 3株、Aeromonas spp. 3株、Serratia spp. 1株)が分離され、薬剤感受性検査ではイミペネムとメロペネムのMICはそれぞれ≦0.5 μg/mLから>16 μg/mLと、≦0.5 μg/mLから16 μg/mLの間に分布した。全ゲノム解析では、カルバペネマーゼ活性を有するblaGES-5 (n=1)、blaGES-6 (n=4)、blaGES-24 (n=6) に同定され、これらはいずれもプラスミド上におけるTn3トランスポゾン関連領域のクラス1型インテグロンの近傍に認められた。プラスミドのタイプはIncP-6、IncC/IncF-like、IncFIB/IncF-like、IncW-likeと多岐に渡り、比較ゲノム解析ではIncP-6及びIncW-likeプラスミドは日本由来のプラスミド、IncC/IncF-like及びIncFIB/IncF-likeプラスミドは欧米由来のプラスミドと密接な関連が示された。病院排水より遺伝的性質が異なるGES型カルバペネマーゼ産生菌が幅広い菌種で分離されたことから、病院排水はこれらのリザーバーである可能性が示唆され、環境中の薬剤耐性モニタリングの必要性が示された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
東京医科歯科大学病院排水より多様なカルバペネマーゼ産生菌を分離し、遺伝的性状を明らかにすることで、英文論文1編と国内・国際学会での発表を行った。申請書に記載の非培養法による薬剤耐性解析も予定通り進行中であり、おおむね順調に進展していると判断した。
|
Strategy for Future Research Activity |
非培養法として用いられる16S rRNAメタゲノム解析での微生物叢解析は最適化されていないため、各ワークフローの比較及び精度管理試料の作製を試みる。病院排水のショートリードショットガンメタゲノム解析と手法が確立された16S rRNAメタゲノム解析を行い、微生物叢の各分類階級における菌種比率や多様性を示す。メタゲノムデータのアセンブリで得られるゲノム断片配列を生物種毎に再構築し、各解析手法での集合したゲノム断片の数や断片長を評価する。病院排水中RNAのショートリードショットガンシーケンスデータからmRNAを抽出し、同試料のメタゲノムデータへマッピングする。リード数を各遺伝子長による補正後、薬剤耐性関連遺伝子間でのリード数比較により特に機能している薬剤耐性遺伝子を示す。
|
Report
(1 results)
Research Products
(7 results)