The evaluation of oligospermia induced following early life stress
Project/Area Number |
23K28244
|
Project/Area Number (Other) |
23H03554 (2023)
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 63040:Environmental impact assessment-related
|
Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
宮宗 秀伸 国際医療福祉大学, 医学部, 講師 (80422252)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 正裕 東京医科大学, 医学部, 主任教授 (00232471)
松野 義晴 国際医療福祉大学, 成田保健医療学部, 教授 (00376378)
江口 哲史 千葉大学, 予防医学センター, 講師 (70595826)
横田 理 国立医薬品食品衛生研究所, 毒性部, 主任研究官 (70706605)
吉岡 広陽 国際医療福祉大学, 医学部, 講師 (50523411)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
|
Budget Amount *help |
¥13,780,000 (Direct Cost: ¥10,600,000、Indirect Cost: ¥3,180,000)
Fiscal Year 2026: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2025: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
|
Keywords | Early life stress / 雄性生殖器系 / エピゲノム解析 / 乏精子症 / 精子 / エピジェネティクス制御 |
Outline of Research at the Start |
Early Life Stress(発達早期に児が受けるストレスの総称; ELS)は児に様々な健康被害を引き起こすことが知られている。研究代表者らは雄性生殖器系について、ELSを受けた児マウスではセルトリ細胞や精子の数が減少し、一定割合で重度の乏精子症の症状が生じることを見出した。ELSはヒトやマウスにおいてエピジェネティクス制御を変化させること、精巣におけるエピジェネティクス制御異常は精子形成を障害することが報告されている。本研究課題はELSが生じる乏精子症の詳細評価およびエピジェネティクス制御異常に着眼した発症メカニズムの解析を行う。
|
Outline of Annual Research Achievements |
我々はこれまでに、発達早期のストレス(Early life stress)が精子数減少や乏精子症を引き起こすことを明らかにしたが、その詳細な病態は明らかになっていない。情報量の不足から現時点では、Early life stressによって精子の量や質が減少した場合の内科的治療法や外科的治療法のストラテジー構築が困難な状態である。本研究課題はEarly life stressが生じる乏精子症について、その症状と発症機序の詳細な評価と解析を目指す。2023年度は精子の性状について評価を行った。Early life stress誘導のためのプロトコールの一つである新生児期母児分離によりICR児マウスにEarly life stressを誘導し、12週齢時において精巣上体尾部より成熟精子を抽出した。新生児期母児分離マウスでは対照マウスと比較して成熟精子数の減少が認められた。加えて精子の形状について評価したところ、現時点ではEarly life stressの影響を見出すには至っていない。一方で、Early life stressが児の精子のエピゲノム状態におよぼす影響について評価するため、成熟精子よりゲノムDNAを抽出し、バイサルファイト処理後Reduced representation of bisulfite sequencing解析を行った。ヒートマップおよび主成分分析による評価は、ストレス群と対照群から得られた精子が異なるメチル化状態を保持していることを明らかにした。その他詳細な結果については現在解析中であるが、現在いくつかのインプリント遺伝子におけるメチル化状態の変動を見出しつつある。興味深いことに、その中には男性不妊症と関連する遺伝子が含まれる可能性がある。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度は研究計画通り、Early life stressを受けた児マウスから得られた成熟精子について、その性状評価を行った。その上でReduced representation of bisulfite sequencing解析により、Early life stressが精子ゲノムDNAにおけるエピゲノム状態に変動を引き起こす可能性を見出した。これまでの解析結果は、Early life stressが男性不妊症に関連するインプリント遺伝子のメチル化を変動させる可能性を示している。一般的にインプリント遺伝子のメチル化は次世代に引き継がれるとされていることから、検出されたインプリント遺伝子のメチル化の変動は次世代の個体の妊孕性に影響を引き起こす可能性を示唆している。すなわち、2023年度はEarly life stressが精子を通じて経世代的に健康被害をもたらす可能性を示唆する知見を得ることが出来た。その他現在、Early life stressが雄性生殖器系におよぼす影響評価の一環として、モデルマウスにおけるメタボローム解析の予備検討が行われている。これらのことから、現在までの進捗状況は「(2)おおむね順調に進展している」に当てはまると判断した。
|
Strategy for Future Research Activity |
現在までの進捗状況は「(2)おおむね順調に進展している」に当てはまると判断した。次年度以降も計画に従い研究を進捗させる。2024年度はモデルマウスにおけるメタボローム解析を推進する。次に2023年度に解析を行った、精子ゲノムDNAメチル化状態にEarly life stressがおよぼす影響について、サンプル数を増やした上でさらに解析を進める。特に男性不妊症に関連するとされる遺伝子群に着目する。ここで、Early life stressを誘導する方法として2023年度は新生児期母児分離を採用した。これに対して疑似的にEarly life stressの影響を誘導することを目的として作成する新生児期コルチゾール投与マウスについても、精子ゲノムDNAメチル化状態の変動に関する解析を試みる。予備検討では新生児期コルチゾール投与マウスでは新生児期母児分離マウスと比較して形態異常を有する精子数が増加することが確認されており、メチル化状態についても大きな変動を見出す可能性がある。その他計画に従い、セルトリ細胞と精子形成細胞の間に存在する精巣内特殊接合装置にEarly life stressがおよぼす影響についての評価を進めるものとする。
|
Report
(1 results)
Research Products
(5 results)