Project/Area Number |
23K28247
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Project/Area Number (Other) |
23H03557 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 63040:Environmental impact assessment-related
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
頭士 泰之 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 主任研究員 (80611780)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 哲智 愛媛大学, 沿岸環境科学研究センター, 特定研究員 (90825689)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,460,000 (Direct Cost: ¥14,200,000、Indirect Cost: ¥4,260,000)
Fiscal Year 2026: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2025: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
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Keywords | 海洋化学環境 / ノンターゲット分析 / Detective-QSAR / 2次元ガスクロマトグラフ / リスク評価 / 海洋化学 / 環境ノンターゲット分析 |
Outline of Research at the Start |
近年, ノンターゲット分析に基づく環境実態の再評価に大きな学術的関心が寄せられている。しかし, 検出ピークの約99%は化学構造を決定できず, 実際の環境リスクは依然として不明である。そこで, ノンターゲット分析で実測した全検出物質の物性値や毒性値を推定できる手法Detective-QSARを駆使して, 海洋における化学物質曝露の総体を解析し, 海洋の化学環境実態とそのリスクレベルの解明を目指す。これにより今まで曝露自体が見落とされてきた物質を網羅することで, より現実に近い化学物質に関する環境リスク評価が可能となり, 新たな評価指針を示す事に繋がると期待できる。
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Outline of Annual Research Achievements |
近年, ノンターゲット分析に基づく環境実態の再評価に大きな学術的関心が寄せられている。しかし, 検出ピークの約99%は化学構造を決定できず, 実際の環境リスクは依然として不明である。そこで, ノンターゲット分析で実測した全検出物質の物性値や毒性値を推定できる手法Detective-QSARを駆使して, 海洋における化学物質曝露の総体を解析し, 海洋の化学環境実態とそのリスクレベルの解明を目指す。これにより今まで曝露自体が見落とされてきた物質を網羅することで, より現実に近い化学物質に関する環境リスク評価が可能となり, 新たな評価指針を示す事に繋がると期待できる。今年度の取り組みとして、揮発性及び半揮発性有機物質を対象としたノンターゲット分析に用いる2次元ガスクロマトグラフ(GC)の分析条件設定、対象とする分析試料の検討、構造未知物質のピークの濃度半定量法の検討を行った。分析条件については基本的な条件を確定し、生物を含めた環境試料の分析を実施した。結果として良好なノンターゲット分析データが得られることを確認でき、資料前処理方法についても大枠が確定できた。この試料から検出された構造未知物質のピークについて濃度情報を得るため、取得された分析データのみから検出濃度の半定量を行う方法について検討を行った。これについては、来年度も引き続きデータ蓄積を行い、検討を進める。本研究で扱うこととする分析試料について、被食・捕食の関係にある海産魚種(カタクチイワシ, スズキ)及びそれらの生息環境である海域の海洋水に絞り込みを行った。来年度も引き続き資料収集の活動を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は海洋化学環境を反映すると考えられる試料について、被食・捕食の関係にある海産魚種(カタクチイワシ, スズキ)及びそれらの生息環境である海域の海洋水に絞り込みを行うことができた。これらの試料収集についても予備検討を行い、2次元GCによるノンターゲット分析を行う事が可能であることを確かめる事が出来た。 ノンターゲット分析により検出されるピークの解析方法についても、まずは半定量法を組み立て、効率的にデータ解析を行うアプローチを採る事について、検討を進める事が出来た。 以上から、概ね計画通り順調に進捗していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通り、環境状態を反映した試料を収集し、2次元GC-HRTOFMSを用い化学物質由来のピークを得ることを目指す。そして得られた化学物質由来のピーク情報について、新しい手法である濃度半定量法を適用し濃度情報を得ること、またDetective-QSARにより検出物質の定性情報を得ることができるよう研究を進めていく。また、より精緻なピーク情報を得るため、ピークを形成するマススペクトルのデコンボリューション処理を実施する予定である。Detective-QSARによる解析では, 移動性や蓄積性などに関する物性値およびモデル生物(ファットヘッドミノー, オオミジンコ, 緑藻類, げっ歯類等)に対する毒性値の推定を実施する。この解析を試料ごと全ピークについて実施し, 毒性・蓄積性・移動性等を算出し、物性・毒性値に基づくリスクプロファイルを示す。こうしたリスクプロファイル情報を, ノンターゲット分析に基づくリスク評価におけるベースライン情報として提示することを目指す。
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