Project/Area Number |
23K28295
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Project/Area Number (Other) |
23H03605 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 64060:Environmental policy and social systems-related
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
内山 愉太 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 助教 (00710766)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
喜屋武 享 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (40845343)
佐藤 真行 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (10437254)
丑丸 敦史 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (70399327)
原田 和弘 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (50707875)
高倉 実 琉球大学, 医学部, 教授 (70163186)
香坂 玲 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (50509338)
山本 健太 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 助教 (00895542)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,590,000 (Direct Cost: ¥14,300,000、Indirect Cost: ¥4,290,000)
Fiscal Year 2026: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2025: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥4,000,000、Indirect Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2023: ¥6,240,000 (Direct Cost: ¥4,800,000、Indirect Cost: ¥1,440,000)
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Keywords | 都市地域環境 / 日常生活 / 生態系サービス / 健康 / 環境格差 / 包摂性 / 多世代 / 緑地 / 水辺 / 土地被覆 / Well-being |
Outline of Research at the Start |
人々が受給する生態系サービスの種類や量は居住地域や社会経済属性等によって異なり格差が生じており、特に人々の移動を考慮した解析が必要とされている。さらに、生態系サービス受給による便益として人の健康は重要であるが生態系の種類や形態、分布のあり方等の質的側面や変化も生態系サービスに差異をもたらすため健康との関係性を検証する必要がある。本研究では、日本全国の移動実態を推定したビッグデータ等を活用し、①生態系サービスの受給、②社会経済属性、③健康行動の3軸を統合的に分析する。健康行動については身体活動に着目する。生態系サービス受給の格差と効果を解析し、最終的に生態系管理と健康の統合的改善手法を提言する。
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Outline of Annual Research Achievements |
次年度以降の調査・解析において必要となるデータの収集及び既存データ等を基に初期的な解析等を行った。特に、土地被覆等の周辺環境が緑地訪問に及ぼす影響については、街区内の各土地被覆分類の割合と緑地の訪問頻度、各種の個人属性等の相関解析や共分散構造分析を通して考察、議論を行った。相関係数の観点からは、農地の割合や面積あたりの農地の周長等の指標が多様な世代において、緑地訪問頻度と正の相関があり、草地については40代~60代の世代で緑地訪問頻度との正の相関が把握された。各土地被覆分類の面積割合のみならず、その形状の特性を示す周長に関する指標についても訪問頻度と正の相関が特定された理由としては、多様な土地利用分類がパッチワーク状に分布する里山的景観が人々を引き付けることや、緑地の周長が複雑な形状であることで周辺に快適な温熱環境を形成する可能性等が推察された。また、所得の他に自由に使うことが可能な時間の長さも訪問頻度と正の相関がみられた。さらに、緑地や水辺に接するあり方として、訪問頻度や居住地周辺の自然地割合等の客観的指標と、精神的な自然とのつながりや、若年層の頃の自然体験等の主観的指標について、Well-beingとの関係性を統合的に解析した結果、初期的な結果として、剥奪指標の値の高い貧困地域である可能性の高い地域では、自然への訪問頻度と主観的健康に正の相関が見られる傾向が把握され、アクセス可能な自然地の整備に関するニーズの空間的分布や環境格差の実態についての考察を進めることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまで調査や解析を進めることで、当初の計画を遂行できており、日常的に接する環境のWell-beingへの影響や、社会経済格差の環境格差への影響を考察することが可能な解析結果も得られている。擬似人流データや携帯電話等の端末のGPSから得られた情報等を基に、解析を行うことについては、活用可能なデータの整備を進めており、主に次年度以降に分析を進める計画である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究では、今年度の分析で活用した変数のうち剥奪指標や地域愛着等の指標の自然地訪問やWell-beingへの影響のメカニズムに関する解析のさらなる進展や、居住地等の環境条件の変化についても分析可能なデータの整備や解析を進めることで、環境や健康に関する格差の実態把握のみならず、格差への対応方法について構想可能な研究成果を形成すること目指す。
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