Remembering Cities: 'History' as Told by Places and Objects in Europe
Project/Area Number |
23K28315
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Project/Area Number (Other) |
23H03625 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 80010:Area studies-related
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Research Institution | Kokushikan University |
Principal Investigator |
石野 裕子 国士舘大学, 文学部, 教授 (70418903)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小牧 幸代 実践女子大学, 国際学部, 教授 (20303901)
森田 直子 上智大学, 文学部, 准教授 (30452064)
三代川 寛子 京都大学, 人間・環境学研究科, 准教授 (90614032)
藤田 祐 釧路公立大学, 経済学部, 教授 (90710830)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥13,910,000 (Direct Cost: ¥10,700,000、Indirect Cost: ¥3,210,000)
Fiscal Year 2026: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2025: ¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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Keywords | パブリックヒストリー / 都市 / 記憶 / ヨーロッパ / 都市史 / 歴史認識 / ナショナリズム |
Outline of Research at the Start |
本研究は、ヨーロッパ地域の都市史研究に「公共史」(パブリックヒストリー)の視角を加え、「場所」と「モノ」の力によって社会的・文化的な「記憶」が継承され「歴史」となっていく過程を検証する共同研究である。具体的には「公共史」の観点からフィンランド、ノルウェー、イギリス、ドイツ、そしてエジプトの都市とそれらの都市に関わる「記憶」に注目し、学問分野を横断したメンバーが上記の過程を探求する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究はヨーロッパ地域の都市史研究に「公共史」(パブリックヒストリー)の視角を加え、既存の研究を再考することを目的とする。今年度は(1)パブリックヒストリーの先行研究の整理・分析、(2)個別の研究の推進、(3)全体での個別研究の検証を行なった。 (1)「公共史」(パブリックヒストリー)そのものの視角を確認するために先行研究の整理、分析を行なった。各自研究を実施するだけではなく、パブリックヒストリー研究会及びパブリックヒストリーウェビナーの研究会等への参加を通じて最新の研究動向を追った。 (2)石野はフィンランドのヘルシンキ、ミッケリにて戦争博物館などの施設を訪問し、第二次世界大戦で失われた都市ヴィボルグの表象についての調査を実施した。小牧はノルウェーのオスロでパキスタン系ムスリム移民社会の冠婚葬祭に関する現地調査と資料収集を行なった。森田は共編著の中の「都市共同体の感情政治─19世紀プロイセンの市民と名誉市民─」で顕彰制度を介した都市の「記憶」のポリティックスの手がかりを示すことができた。三代川は文献調査を通じてコプト正教会におけるナショナリズムと歴史認識、教会史の書かれ方の変化について検証した。藤田はロンドンにて19世紀後半の科学振興について資料調査を行い、次の調査に向けて科学者の顕彰と科学博物館の増設に関する先行研究を検討した。 (3)zoomで9月、11月に全体で個別研究の検証会を行い、次年度の研究の方向性について確認を行なった。また、2024年1月20日にバルト=スカンディナヴィア研究会での小牧の研究発表「オスロの墓地政策と移民の葬儀慣行:パキスタン系ムスリムの事例を中心に」に参加し、本研究課題の検証を行なった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
個別の研究状況は順調である。次年度は個別研究の検証を強化し、全体の議論につなげる予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
令和6年度は個別研究をさらに進展させ、全体の議論につなげていく。個別研究に関しては各自文献調査に加え、海外調査を実施する。在外研究でヘルシンキ大学に在籍している石野は、フィンランド国内各地に点在している戦争博物館の調査を実施予定である。小牧は北欧諸国でのムスリム移民の冠婚葬祭とホスト社会の関係の調査を行うためにノルウェー、フィンランドでの調査、森田はドイツで1812年に設立された「ナッサウ古代史・歴史研究協会」の調査、三代川はエジプトでコプト正教徒における聖人崇敬の復興現象の調査を、藤田はオーストラリアにて科学者の顕彰にハクスリーが果たした役割について調査を実施予定である。また最新のパブリックヒストリー研究の知見を得るために、石野、小牧、藤田は9月に開催される国際パブリックヒストリー連盟(IFPF)のルクセンブルク大会に出席予定である。定期的にzoomで個別報告を行い、全体の議論を推進する。
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Report
(1 results)
Research Products
(10 results)