Project/Area Number |
23K28319
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Project/Area Number (Other) |
23H03629 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 80010:Area studies-related
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
横田 貴之 明治大学, 情報コミュニケーション学部, 専任教授 (60425048)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉川 卓郎 立命館アジア太平洋大学, アジア太平洋学部, 教授 (30399216)
石黒 大岳 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 地域研究センター中東研究グループ, 研究員 (30611636)
末近 浩太 立命館大学, 国際関係学部, 教授 (70434701)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,200,000 (Direct Cost: ¥14,000,000、Indirect Cost: ¥4,200,000)
Fiscal Year 2025: ¥7,150,000 (Direct Cost: ¥5,500,000、Indirect Cost: ¥1,650,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,980,000 (Direct Cost: ¥4,600,000、Indirect Cost: ¥1,380,000)
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Keywords | 中東地域研究 / 比較政治学 / イスラーム主義 / 政教関係 / 社会運動 / 現代中東政治 / 地域研究 / 社会運動研究 / 思想研究 |
Outline of Research at the Start |
本研究の主題は、現代中東における「政治と宗教の関係」の動態の解明である。「アラブの春」後のイスラーム主義の挫折を背景に、同胞団などイスラーム主義運動の政治的役割を矮小化する傾向が強まっている。その結果、イスラーム主義や政教関係の実態解明が停滞し、実証的分析に基づくイスラーム理解に制約が生じ、イスラーム脅威論などの言説が広まりつつある。それゆえ、本研究は現地調査と一次資料解析を双柱とする地域研究の手法を駆使し、アクターと制度の両面からムスリム同胞団の政治活動を分析することで、「宗教の政治化」と「政治の宗教化」の視角から、中東地域のイスラーム主義をめぐる政教関係の動態を論究する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の主題は、現代中東における「政治と宗教の関係」の動態の解明である。本研究では、現地調査と一次資料解析を双柱とする地域研究の手法を駆使し、アクターと制度の両面からムスリム同胞団の政治活動を分析することで、「宗教の政治化」と「政治の宗教化」の視角から、中東地域のイスラーム主義をめぐる政教関係の動態を論究する。研究の大きな流れは、2023年度:各国同胞団の最新の実態解明→2024年度:各国同胞団の事例比較による中東地域のイスラーム主義の実態解明→2025年度:中東地域における政教関係の動態の論究となる。 2023年度は、研究活動の起点として同胞団の政治活動の最新の実態把握に努めた。研究代表者・分担者はそれぞれが担当する国々での現地調査を実施した。同胞団関係者へのインタビューや彼らの運営する病院・放送局等の諸施設での臨地調査を行った。また、現地で収集した諸資料を活用し、同胞団の政治言説の分析を行った。研究代表者・分担者は適宜研究会を実施し、他研究プロジェクトの共催でも研究会(3回)を開催した。そこで明らかになったのは、同胞団が政治的な影響力の低下をともないつつも、国際的なネットワークを通して社会活動を維持している現実が浮き彫りになった。 研究成果の発表としては、当科研費から研究代表者と分担者(吉川・末近)が国際学会(Mediterranean Studies Association)でセッションを編成し、それぞれ研究報告を行った。世界政治学会(International Political Studies Association)では分担者のsuechikaと石黒がそれぞれ研究報告を行った。刊行物としては国内外の雑誌へ投稿を進めた。また、他研究プロジェクトの共催で公開シンポジウムを開催した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍による制約も撤廃され、研究代表者・分担者による現地調査も行われ、研究対象に関する最新の知見の収集が進んだ。それを踏まえた研究会での議論も進展した結果、国内外での研究成果の発表も順調に行われている。 以上の理由から、研究計画から大きく逸脱することなく、研究目標をおおむね達成できたと自己評価する。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画が順調に進んでいるため、推進方針の大きな変更は生じないと考えられる。2023年度の研究成果を踏まえて、着実に当初研究計画に沿って研究活動を継続する予定である。具体的には、2024年度は各国同胞団の事例比較を進め、中東地域全体におけるイスラーム主義の現状を総合的に考察する。その際にも、現地調査と資料解析が双柱となる。「宗教の政治化」・「政治の宗教化」を検討するために、同胞団以外の政治アクターや国民意識に関する調査も同時進行で進める。2025年度は研究活動の総括として、中東地域における政教関係の実態について「宗教の政治化」・「政治の宗教化」を鍵概念に分析・解明を進める。各年度において、研究成果発表の進展を図る。
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