Project/Area Number |
23K28336
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Project/Area Number (Other) |
23H03646 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 80020:Tourism studies-related
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
姫野 由香 大分大学, 理工学部, 准教授 (10325699)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中本 裕哉 大分大学, 経済学部, 准教授 (10881881)
大上 和敏 大分大学, 教育学部, 教授 (20583876)
菖蒲 亮 大分大学, 理工学部, 技術専門職員 (70398254)
Prasanna Divigal 九州大学, 人間環境学研究院, 准教授 (70597997)
松永 千晶 福岡女子大学, 国際文理学部, 准教授 (80325513)
藤原 ひとみ 有明工業高等専門学校, 創造工学科, 講師 (90648552)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,290,000 (Direct Cost: ¥13,300,000、Indirect Cost: ¥3,990,000)
Fiscal Year 2026: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2025: ¥5,460,000 (Direct Cost: ¥4,200,000、Indirect Cost: ¥1,260,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
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Keywords | 温泉観光地 / 持続可能性 / 資源 / 都市計画 / マネジメント / 観光 / 都市 / 制度 / 持続可能 / 地域 / 環境 |
Outline of Research at the Start |
地域の課題改善に観光を応用した事例や、オーバーツーリズムが指摘されるなかで、抑制の効いた観光振興を実現している事例の分析を通して、持続可能な観光地形成の要件を明らかにする。また、それを実現するための観光地の分析手法の確立もめざす。さらに温泉観光地を例に、得られた分析手法を適用、社会実装に向けたロールモデルとして、求められる官民の取組み、体制、計画・条例などを明らかにする。 第一に、国内外の事例から暮らしの環境維持と観光振興を両立する取組みのデータベースを作成、その傾向を類型化により分析する。第二に、国内外の温泉観光地のケーススタディにより、持続可能な観光地形成の方策を導き出す。
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Outline of Annual Research Achievements |
初年度である2023年度は、国内外の観光地における、地域の課題解決と観光振興の両立を実現している取組みを、各分野において網羅的に収集することに注力した。国内事例170件収集し、それらを「観光地の立地」「主たる観光資源の種別」「観光が改善に作用した地域課題」「地域課題改善のための取り組み」によって分類を行った。 特に、その中でも取組の詳細が把握可能な51件について分析を行ったところ、「観光が改善に作用した地域課題」は「地域文化の継承問題」が21件(41%)と最も多かった。また,「人口減少」が29%,「農林水産業衰退」が24%,「自然環境問題」が25%と,それぞれ全体の2割以上を占めている。このことから,多くの観光地で人口減少をはじめとした地域文化の継承や地場産業の存続等が地域課題になっていることがわかった。 「地域課題改善のための取り組み」では,「資源活用・システム構築」が63%と最も多い。その他にも,「制度・計画策定」と「イベント開催」が55%と,対象事例の半数以上の観光地でこれらの取り組みが行われている。このことから,ひとつの観光地で地域課題に対して複数の取り組みによって改善を図っていることが明らかになった。 日本国内の事例で最も多かった「単一目的地-複合資源型観光地(18件/51件中)」では、地域課題は動植物の減少等の「自然環境問題」に関する課題が9件で最も多く,取り組みでは「制度・計画策定」と「資源活用・システム構築」が共に13件と最も多い。同タイプは,観光資源として自然資源が活用されている一方で,自然環境の維持・管理の人手不足等が地域課題となっていることがわかる。このように、全タイプごとの傾向を分析した上で,各分野から、今後の海外事例を含めた事例の分類を行う上で必要となる、調査項目について検討を加えた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
国内外の事例合計80事例の抽出を試みたが、想定以上に、国内事例が多く(170件)その精査に時間を要し、海外事例の収集を十分に行うことができなかった。海外事例については現在も継続中であり、次年度2024年度前半までに収集を完了したいと考えている。現段階で海外事例は4件を収集するにとどまっている。 原因としては、研究分野によっては、「温泉観光地」または「観光地」の事例という設定が、収集を難しくしていたためである。 一方で、ケーススタディではあるものの、資源管理分野では大分県の「掘削管理」「申請手続き」「再生可能エネルギーの効率活用」について、交通分野では観光地における「公共交通需要の変化」「TOD」、開発分野では、住民の「生活環境評価」「住民の強制的な転居」に関する詳細分析を進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
一部の分野で事例収集が円滑に進まなかった理由は、観光地に限定しすぎていたことが要因であるため、観光地に限らず、各分野での先駆的な取組事例を網羅的に収集する予定であり、研究ミーティングの頻度を上げ、相互に進捗を確認できる工夫を図る。 また海外事例については、外国の研究協力者との連携が十分ではなかったため、この点もオンライン会議を組み合わせるなどして、改善を図る。
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