Project/Area Number |
23K28357
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Project/Area Number (Other) |
23H03668 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 80040:Quantum beam science-related
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Research Institution | Institute of Science Tokyo |
Principal Investigator |
池田 翔太 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 助教 (10845746)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林崎 規託 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 教授 (50334537)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,330,000 (Direct Cost: ¥14,100,000、Indirect Cost: ¥4,230,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2025: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2024: ¥9,880,000 (Direct Cost: ¥7,600,000、Indirect Cost: ¥2,280,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | 陽子リニアック / 小型中性子源用加速器 / イオンビーム / 小型加速器中性子源 / 低エネルギー陽子リニアック / RFQ線形加速器 / ドリフトチューブ線形加速器 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、200 MHzにおいて壁損失が80 kW以下でピーク電流量50 mAの陽子ビーム加速が可能なTE211モードSCHリニアックの原理実証と、その加速器特性及び低エネルギー領域の陽子線形加速器における優位性の解明を目的としている。具体的には、①3次元電磁場シミュレーション及び粒子軌道計算コードを駆使して目標性能(壁損失:80 kW以下、ピークビーム電流量:50 mA、加速器全長1.5 m以下)を満たすTE211モードSHCをデザインし、原理実証機を製作する。次に、②原理実証機の低電力試験とチューナーによる電場分布調整をおこない高周波特性(共振周波数、無負荷Q値、電場分布)を評価する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、4ベインRFQ線形加速器とダブルIH-DT線形加速器を組み合わせた、TE211モードSHCリニアックを考案し、低エネルギー領域の大強度陽子ビーム加速における優位性について明らかにすることを目的としている。 今年度は、TE211モードSHCリニアック原理実証機の開発に向けて、電磁場シミュレーションソフトウェアと粒子軌道計算コードを用いた設計検討を開始した。具体的には、TE211モードSHCリニアックにおいて、50mAの陽子ビームを2.5MeVまで加速可能かの見通しを得るため、RFQセクション、DTセクション各々における粒子軌道計算をおこなった。RFQセクションでは、RFQビームデザインコードを用いて陽子ビームを900keVまで加速するセルパラメータをデザインした。 DTセクションでは、高い電力効率を維持しつつ50 mA以上の大強度陽子ビームを加速するため、KONASをビーム加速法として採用した。そのため、DTセクションの構成は、上流側からトリプレット四重極電磁石・リバンチセル・加速セル(同期位相:0度)となっている。具体的な計算手順は、KONAS加速法によるドリフトチューブテーブルを作成し、電場シミュレーションソフトウェアにより解析した電場分布データを用いて3次元粒子軌道計算コードでDTセクションにおけるビーム挙動を計算した。以上の計算において、トリプレット四重極電磁石の磁場勾配や、リバンチセルのセル数、加速セルへの入射条件を調整することで50 mAの陽子ビームが加速される結果が得られた。 RFQセクションとDTセクションを組み合わせた空洞全長は1740mmとなり、これをもとに作成したCADモデルを用いた3次元電磁者シミュレーションにより、加速に用いる共振モード(TE211モード)が励振されることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度はTE211モードSHCリニアックのビーム軌道計算を中心におこない、本研究の目標値である、50 mAの陽子ビームが加速可能である見通しが得られた。しかし一方で、加速空洞の電磁場解析やデザインについては未だ十分に実施することが出来ていない状況である。これは、今年度は研究代表者の所属機関変更に伴い、計算環境の再構築等といった想定外の作業が生じたことが要因として挙げられる。これらの点を総合的に評価した結果、やや遅れていると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度では、TE211モードSHCリニアックの空洞デザインに取り組んでいく。具体的には、ビームデザインから要求される電磁場分布の磁場分布を満たすように、空洞内径や電極形状、エンドカット、チューナー挿入量等をデザインする。以上の空洞デザインを効率的に進めるため、精密金属加工メーカーとの協議をデザインの早い段階からおこなっていく予定である。
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