Project/Area Number |
23K28363
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Project/Area Number (Other) |
23H03674 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 90010:Design-related
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
武田 史朗 千葉大学, 大学院園芸学研究院, 教授 (20388119)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 敬太 京都大学, 地球環境学堂, 准教授 (80565531)
花岡 和聖 立命館大学, 文学部, 准教授 (90454511)
阿部 俊彦 立命館大学, 理工学部, 准教授 (00608466)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,460,000 (Direct Cost: ¥14,200,000、Indirect Cost: ¥4,260,000)
Fiscal Year 2026: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2025: ¥5,980,000 (Direct Cost: ¥4,600,000、Indirect Cost: ¥1,380,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥4,000,000、Indirect Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 気候変動 / 流域治水 / ランドスケープ / アーバンデザイン / リサーチ・バイ・デザイン / ワークショップ / GIS |
Outline of Research at the Start |
気候変動に適応するため、流域治水に貢献する土地利用の必要性が広く認識されている。こうした状況をより自然と共生したまちづくりにつなげ、持続可能な地域デザインの機会として活用する事例が海外では多くなっている。本研究では、こうした流域治水の時代に向けた地域デザインのアプローチを「流域空間デザイン」と呼び、我が国における、その方法的モデルを開発する。特定の対象地における流域空間デザインのテスト・プランを作成することで、対象地域の具体的計画策定に向けたリファレンスを提供するとともに、地域の専門家や行政、住民が協働する将来計画の策定プロセスのモデルと、その実施のための知識基盤を構築する。
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Outline of Annual Research Achievements |
令和5年5月に、本研究課題の実施メンバーが構成する流域空間デザイン研究会が支援して策定した、「亀岡市流域空間デザイン検討会議」による提言「水とみどりと暮らす ー亀岡市における流域治水時代のまちづくりに向けた提言ー」をシンポジウムの形式で発表した。 この提言に基づき、同市において流域治水時代のまちづくりを具体的に検討する取り組みが求められるなか、令和5年11月に、大学生による市民へのヒアリングや現地観察を踏まえた国際学生ワークショップを実施し、亀岡市における流域時代のまちづくりの方向性に関するアイデア交換を行なった。国内から千葉大学、京都大学、立命館大学、筑波大学と、国外からデルフト工科大学(オランダ)の教員と学生が参加し、行政及び地域のステークホルダの協力を得て実施した。 事前のリサーチと地元の一般社団法人がコーディネートしたラーニングツアーによる地域住民へのヒアリングを通して学生が具体的なテーマで同市の流域治水まちづくりに関する提案を行い、地域住民及び行政職員とのディスカッションを行なった。この過程は研究計画におけるリサーチ・バイ・デザインの第一段階の作業として位置付けられる。 ワークショップの協力者に事後フォローアップのヒアリングを行い、これに基づいて亀岡市からの依頼を受けて作成した「亀岡市流域まちづくりビジョン」を令和6年3月に提出し、当該地域における流域空間デザイン上の課題と可能性についての提案的報告を行なった。また、田んぼダムを実施した場合に見込まれる水田の防災公開について簡易なシミュレーションによる検証を行なった。以上の過程で収集した多くの地図情報はArcGIS WEBの「亀岡市流域まちづくりのためのマップブック」としてオープンアクセスの形式で公表した。ワークショップから一連にこれらの作業は、研究計画上のジョイント・ファクト・ファインディングの過程に位置付けられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度の課程としては、地域との協働による取り組みを順調に実施することができた。また、成果のホームページ上での発信を行なった。地域との協働による大きな取り組みを実現でき、研究計画における第一段階の取り組みとしてのリサーチ・バイ・デザインの一部と、ジョイント・ファクト・ファインディングの一部を達成することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画の次の段階として実施する予定としていたパイロットプロジェクトの対象地の明確な選定には至っていないことと、流域まちづくりのビジョンづくりが研究主体による提案の形式にとどまっていることが、1年目に残された課題と認識する。そこで、1年目の過程に対する分析を行い研究的成果とするとともに、流域空間デザインの次のステップとして具体的な対象地を地域との連携のもと設定し、対象地に対する協働的な調査を進めることを2年目の課題としたい。
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