細胞一次繊毛の形成制御とトンネルナノチューブへの細胞工学応用
Project/Area Number |
23K28396
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Project/Area Number (Other) |
23H03707 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 90110:Biomedical engineering-related
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
大橋 俊朗 北海道大学, 工学研究院, 教授 (30270812)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
豊原 涼太 北海道大学, 工学研究院, 特任助教 (80981331)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,850,000 (Direct Cost: ¥14,500,000、Indirect Cost: ¥4,350,000)
Fiscal Year 2025: ¥5,460,000 (Direct Cost: ¥4,200,000、Indirect Cost: ¥1,260,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,460,000 (Direct Cost: ¥4,200,000、Indirect Cost: ¥1,260,000)
Fiscal Year 2023: ¥7,930,000 (Direct Cost: ¥6,100,000、Indirect Cost: ¥1,830,000)
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Keywords | 細胞一次繊毛 / メカノバイオロジー / トンネルナノチューブ / バイオMEMS / 細胞一時繊毛 / 細胞工学 |
Outline of Research at the Start |
細胞表面に突出している一次繊毛の形成・機能異常に起因する遺伝性疾患は繊毛病と呼ばれる。一次繊毛は細胞周期や力学環境によって長さが変化することが知られているが、その詳細は不明である。また、一次繊毛は単離できる細長い生体膜構造体として細胞工学応用が期待される。本研究課題では、一次繊毛欠損を伴う細胞病態モデルの開発に資することを目的として細胞周期制御および力学環境負荷により一次繊毛の形成を制御する技術を確立する、さらに、免疫系や神経系などにおける細胞間コミュニケーションの仕組みを理解する細胞モデルを開発することを目的として単離一次繊毛を細胞間を接続するトンネルナノチューブとして利用することを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
細胞表面に突出している一次繊毛の形成・機能異常に起因する遺伝性疾患は繊毛病と呼ばれる。一次繊毛は力学環境によって長さが変化することが知られているがその詳細は不明である。また、一次繊毛は単離できる細長い生体膜構造体として細胞工学応用が期待される。本研究課題では、一次繊毛欠損を伴う細胞病態モデルの開発に資することを目的として細胞周期制御および力学環境負荷により一次繊毛の形成を制御する技術を確立する、さらに、免疫系や神経系などにおける細胞間コミュニケーションの仕組みを理解する細胞モデルを開発することを目的として単離一次繊毛を細胞間を接続するトンネルナノチューブとして利用することを目指す。 内皮細胞などの細胞表面に突出している一次繊毛は直径100ー200ナノメートル、長さ数ー数十マイクロメートルの微小管構造様の細胞小器官であり環境応答センサとして機能していることが報告されている。一次繊毛は力学環境によって長さが変化することが知られているがそのリモデリングの詳細は不明な点が多い。一方、一次繊毛は単離できる細長い生体膜構造体として、細胞工学応用が可能な生体構造試料として利用価値が期待される。そこで本申請課題では、①力学環境負荷により一次繊毛の形成を任意に制御する技術を確立し一次繊毛欠損を伴う種々の症状の病態モデルの開発に資すること、さらに、②単離した一次繊毛を細胞間を接続する細胞膜ナノチューブとして応用利用し免疫系などにおける細胞間コミュニケーションの仕組みを理解する細胞モデルの開発に資することを目的とする。 令和5年度において、細胞試料としてウシ大動脈由来内皮細胞を用いて一次繊毛の単離および可視化を行った。流れ刺激、引張刺激および擬似微小重力負荷による一次繊毛の形成制御を行った結果、力学刺激の種類によって一次繊毛のリモデリングは異なり長さに変化が見られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前述したように、ウシ大動脈由来内皮細胞を用いた一次繊毛の単離技術および可視化技術の確立は順調である。また、流れ刺激、引張刺激および擬似微小重力負荷による一次繊毛の形成制御技術についても十分に確立できた。単離した一次繊毛を細胞間を接続する細胞膜ナノチューブとして細胞工学応用する研究においても、現在、PDMS製マイクロ流体デバイスの設計に取り組んでいるところである。
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Strategy for Future Research Activity |
本申請課題では、令和5年度の研究項目を引き続き実施するとともに令和6年度以降において細胞間を連結するトンネルナノチューブとして一次繊毛の細胞工学応用を図るために以下の項目を実施する。① 細胞試料にはウシ大動脈由来内皮細胞を用いる。一次繊毛の可視化には、1次抗体((acetylated α-tubulin)および2次抗体(Human ads-Alexa Fluor 488)による免疫蛍光染色を行う。一次繊毛の単離には超遠心法を用いる。②一次繊毛の長さ制御を行うため流れ負荷実験および引張負荷実験を行う。流れ負荷実験では、流れ負チャンバ底面に培養された内皮細胞に対して流れせん断応力2Paを24時間にわたって負荷する。引張負荷実験では、引張負荷チャンバ底面に培養された内皮細胞に対して繰り返し引張ひずみ10%、1Hzを24時間にわたって負荷する。③単離一次繊毛をマイクロマニピュレータおよびガラスピペットを用いた顕微操作にて再び細胞に移植する実験を行う。④フォトリソグラフィおよびソフトリソグラフィ技術によりPDMS製マイクロ流体デバイスを作製する。両側に配置された細胞培養スペースは幅数ミクロン程度の微小溝で連結されている。連結溝には単離された一次繊毛を顕微操作により配置する。一次繊毛を連結溝に配置した後、内皮細胞を両側の細胞培養スペースにコンフルエント状態になるまで培養する。一次繊毛による細胞間連結を明視野画像、細胞膜およびアクチンフィラメント・微小管染色画像および電子顕微鏡写真等で確認した後、片側の細胞群にカルシウム指示薬(Fluo-4 AM)を導入して流れ刺激を負荷する。内皮細胞は流れに対してカルシウムイオン濃度の上昇を示すため、細胞間連結部にカルシウムの流入が観察できることが期待される。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)