Project/Area Number |
23K28427
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Project/Area Number (Other) |
23H03738 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 90120:Biomaterials-related
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Research Institution | Institute of Science Tokyo |
Principal Investigator |
三重 正和 東京工業大学, 生命理工学院, 准教授 (40334528)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥12,220,000 (Direct Cost: ¥9,400,000、Indirect Cost: ¥2,820,000)
Fiscal Year 2025: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,940,000 (Direct Cost: ¥3,800,000、Indirect Cost: ¥1,140,000)
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Keywords | 細胞表面修飾 / DNA-タンパク質ハイブリッド分子 / 組織構築 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、細胞間接着を基盤とした組織構築法に細胞の分化・増殖を制御するシグナル因子を導入した新規ボトムアップ型組織構築システムの開発を目的とする。このシステムでは、DNAとタンパク質を結合したハイブリッド分子を構築し、細胞表面に提示する。提示されたDNAは、相補的なDNAと二重鎖を形成することにより細胞間接着制御を実現する。また、細胞表面に提示したDNAは、細胞の機能を制御するシグナル因子タンパク質とDNAのハイブリッド分子の細胞表面提示にも利用する。このシステムは、細胞間接着とシグナル因子の作用が同時に行われるため、三次元様組織構築の新たな基盤技術となることが期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、細胞間接着を基盤とした組織構築法に細胞の分化・増殖を制御するシグナル因子を導入した新規ボトムアップ型組織構築システムの開発を目的とする。このシステムでは、DNAとタンパク質を結合したハイブリッド分子を構築し、細胞表面に提示したDNAを介して細胞間接着、機能性タンパク質の提示を行う。ここではコレステロール結合能を有するタンパク質のドメイン4(ALOD4)と任意の一本鎖DNA(ssDNA)配列との結合能を有するブタサーコウイルス由来複製開始タンパク質(Rep)の融合タンパク質Rep-ALOD4を構築し、Repを介してDNA-ALOD4ハイブリッド分子を構築した。蛍光標識したDNAとALOD4のハイブリッド分子を細胞に添加したところ、細胞表面に沿って蛍光が観察された。このことから、細胞表面へのDNA提示が示された。このALOD4は、細胞膜中のコレステロールに結合した後は、細胞内に取り込まれることなく細胞膜から離脱する。そこで、細胞表面に提示されたDNAの細胞膜表面滞留性を向上させるためにALOD4をタンデムに融合したRep-(ALOD4)2を構築した。Rep-(ALOD4)2を用いても、Rep-ALOD4同様に細胞表面にDNAの提示は可能であった。また、その細胞膜表面滞留性が向上していることが示唆された。次に機能性タンパク質の細胞表面提示を目指し、モデルタンパク質としてGFPとRepの融合タンパク質(GFP-Rep)を構築した。Rep-ALOD4を介して細胞表面に提示したssDNAと相補的な配列を有するssDNAとGFP-Repのハイブリッドを、DNAを提示した細胞に添加したところ、DNAの二本鎖形成を介した細胞表面への機能性タンパク質の提示に成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の当初計画として、Rep-ALOD4を利用したDNAの細胞表面提示法の確立を計画した。蛍光標識したDNAがRep-ALOD4を介して細胞表面上に局在していることを共焦点レーザー顕微鏡観察およびフローサイトメーターを用いて評価し、得られた結果からDNAの細胞表面提示を実証できた。このことから、Rep-ALOD4を利用したDNAの細胞表面提示法が確立できたものと考え、研究計画がおおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
研究初年度に着手を開始した「DNA-タンパク質ハイブリッド分子を利用した細胞表面へのタンパク質提示法開発」の更なる検討を行う。機能性タンパク質を提示した際のDNA二本鎖形成部分の鎖長について検討し、機能性タンパク質の結合と解離が制御可能であるかを検討する。さらには、機能性タンパク質として成長因子の細胞表面提示を試み、DNAを介した細胞同士の接着と共役した細胞増殖プログラミングが可能であるかを検討する。
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