Project/Area Number |
23KF0154
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 外国 |
Review Section |
Basic Section 41040:Agricultural environmental engineering and agricultural information engineering-related
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
田中 史彦 九州大学, 農学研究院, 教授 (30284912)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
WIGATI LARAS 九州大学, 農学研究院, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2023-09-27 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2025: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2024: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 農業工学 / 乾燥 / コーティング / モデリング / AI |
Outline of Research at the Start |
本研究は、乾燥前に果実にコーティング処理を施すことで、望ましい最終製品の品質を実現し、ロスを防止するものである。このため、(1)果実乾燥に適したコーティング剤の開発、(2)コーティング処理が乾燥果実の品質に及ぼす影響調査、(3)AI によるコーティングと乾燥工程の最適化について研究を行う。(1)と(2)では、α化コーンスターチデンプン骨格コーティング剤に機能性成分を混合し、果実の収縮や色落ち防止する。(3)では、先で得たコーティング剤組成と果実の乾燥条件を実験パラメータ、最終製品の品質を目的変数とするAIモデルを開発し、果実乾燥を最適化のためのコーティング処理と乾燥設計・制御の指針を示す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、乾燥前に果実にコーティング処理を施すことで、望ましい最終製品の品質を実現し、ロスを防止するものである。このため、(1)果実乾燥に適したコーティング剤の開発、(2)コーティング処理が乾燥果実の品質に及ぼす影響調査、(3)AI によるコーティングと乾燥工程の最適化について研究を行うこととした。(1)と(2)では、α化コーンスターチデンプン骨格コーティング剤に機能性成分を混合し、果実の収縮や色落ち防止する。(3)では、先で得たコーティング剤組成と果実の乾燥条件を実験パラメータ、最終製品の品質を目的変数とするAIモデルを開発し、果実乾燥を最適化のためのコーティング処理と乾燥設計・制御の指針を示す。 今年度は、ゼラチン化コーンスターチ(PCS)2%にコーンミントエッセンシャルオイル(CEO)1%を添加、セルロースナノ結晶(CNC)をエマルション安定剤として0.05%、0.07%、0.10%、0.25%、0.30%、および0.50%を加えたPickeringエマルション液を作製し、その理化学的特性について調査した。また、果実の基礎乾燥特性を知るため、カキとキウイ果実の乾燥実験(乾燥温度40℃~70℃、湿度20%)を行い、収縮を伴う乾燥機構の解明を行い、見かけの恒率乾燥期間、減率乾燥期間を経て平衡に至ることが明らかとした。これらの知見をもとにカット果実の収縮を伴う三次元乾燥モデルを構築した。さらに、果実の高品質乾燥に適するコーティング剤を選定するために、これまで代表研究者らが開発してきた各種コーティング剤を蓄積し、有効利用するためのデータベース作成に着手した。 今後は、コーティング剤の組成や諸特性を入力とし、乾燥果実品質を出力とする機械学習モデルを作製し、高品質乾燥果実製造のための乾燥とコーティング処理の最適化について考究する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
乾燥果実の生産のためには、乾燥工程の最適化とこれを支援するコーティング処理についての知見が必要であるが、既に果実乾燥解析に必須となる収縮を伴う乾燥モデルの構築に成功し、次年度は乾燥条件をさらに追加し、モデルのロバスト性を向上させる段階に至っている。また、コーティング剤の開発や方向性は明確であり、これを支援する可食コーティング剤データベースの作成に着手済みである。このことから、本研究はおおむね順調に進展しているものと判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
新たなコーティング剤の成分の組み合わせについて工夫し、コーティングと乾燥の最適化を目指すとともに、キトサン(CT)、セルロースナノファイバー/クリスタル(CNF/CNC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HC)等を成分として用いた製剤についても検討する。乾燥実験では、速度論的モデルを導入し、コーティングされた果実の乾燥機構を解明するとともに、乾燥特性パラメータ(乾燥速度定数、平衡含水率等)を温湿度等の関数として体系的に整理し、定量化する。これにより、乾燥時間の推算が可能となるとともに、どのような条件での乾燥が高品質な製品を生産するのに有効であるかの判断が特に、乾燥予測を行うためのモデル化に、より重点を置く。ここではGA-ANNモデルやANFISモデルを用いることでコーティングと乾燥の最適化について指針を与え得るスキームを確立する。
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