Project/Area Number |
23KF0192
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 外国 |
Review Section |
Basic Section 07050:Public economics and labor economics-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田中 隆一 東京大学, 社会科学研究所, 教授 (00397704)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
RAUT NIRMAL 東京大学, 社会科学研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2023-11-15 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2024: ¥200,000 (Direct Cost: ¥200,000)
Fiscal Year 2023: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
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Keywords | Social security / Elderly allowance / Educational expenditure / absence from school |
Outline of Research at the Start |
本研究では、ネパール政府の実施している社会保障政策である無条件給付に焦点を当て、特に高齢者手当(old age allowance: OAA)が家計の学校教育負担にかかる直接的・間接的な費用負担を軽減することで子どもたちの教育達成度に影響を与えるかを、Nepal Household Risk and Vulnerability Surveyの2016年から2018年までのパネルデータを用いて実証的に検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、ネパール政府の実施している社会保障政策である無条件給付に焦点を当て、特に高齢者手当(old age allowance: OAA)が家計の学校教育にかかる直接的・間接的な費用負担を軽減することで子どもたちへの教育投資および教育成果に対して与える影響を実証的に分析することを目的としている。 今年度は、社会保障給付と教育投資の関係に関連する実証分析の文献調査に並行して、ネパール家計リスクと脆弱性調査(Nepal Household Risk and Vulnerability Survey)の2016年から2018年までのパネルデータの整備と分析を行った。教育に関する指標として、教育支出、公立学校か私立学校かの学校選択、欠席率、退学率の4つの指標に着目し、学校に通っている子供がいて、かつ同年代の高齢者がいる家計を対象として、高齢者手当の給付開始によりこれら4つの指標に変化が現れるのかを、給付のない家計との比較から明らかにした。特に、無条件給付の効果の異質性分析として、これらの効果が性別によって異なるのかも併せて検証した。 分析の結果、高齢者手当の給付が開始した世帯においては、子どもへの教育支出額の増加や学校欠席率の減少が観測された。さらに、これらの効果は男女間で異なることも明らかになった。これらの分析結果を論文としてまとめる作業にも着手し、国内外の学会で報告するための準備にも取り掛かった。 さらに、国内の研究会やセミナー等に参加し、情報収集を行いつつ、本研究の推進に有益な知見を得るとともに、特別研究員の日本における研究者ネットワークの形成も行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究の進捗としては、おおむね順調に進展している。研究活動を綿密に計画し、進捗状況を把握するためのタイムラインを作成しつつ、当初予定していた初年度の内容は概ね実施することができた。また、定期的にミーティングを行い、タイムラインが守られ、仕事の質が維持されていることも確認した。
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Strategy for Future Research Activity |
できるだけ早く初稿を書き上げた上で、その後、国内外のセミナーや学会での発表を開始する予定である。8月末までには最終版の原稿を書き上げることを目指し、その後、国際査読t付学術雑誌への投稿を開始する予定である。
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