Project/Area Number |
23KF0289
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 外国 |
Review Section |
Basic Section 15010:Theoretical studies related to particle-, nuclear-, cosmic ray and astro-physics
|
Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
郡 和範 国立天文台, 科学研究部, 教授 (50565819)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
CHAUDHURI ARNAB 国立天文台, 科学研究部, 外国人特別研究員
|
Project Period (FY) |
2023-11-15 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2025: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2023: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
|
Keywords | 重力波 / 原始ブラックホール / 一次相転移 / ダークマター / 素粒子論 / 宇宙論 / エントロピー生成 / ヒッグス粒子 |
Outline of Research at the Start |
近い将来,観測機器の爆発的な進展により天文学を用いてダークマターの正体を解き明かすことができると期待される.そのための理論的な手法を整備することが急務である。原始ブラックホールが宇宙初期に相転移に生成されることを記述する方程式を定式化する。そしてその方程式系をコンピューターで解くための計算コードを開発しその計算コードを用いてコンピューターシミュレーションを行う。
|
Outline of Annual Research Achievements |
[研究目的] 近い将来,観測機器の爆発的な進展により天文学を用いてダークマターの正体を解き明かすことができると期待される.そのための理論的な手法を整備することが急務である.この研究計画では,長期計画としては,次の4種類の代表的なダークマター候補のうち,本物がどれかに決着を付ける方法を提案する.1) 原始ブラックホール,2) WIMP(Weekly-Interacting Massive Particle),3) アクシオン/ALP(Axion-Like-Particle),4) 右巻きニュートリノ.逆に,これらのどれでもないことを確定できるならば,それ自体が極めて貴重な情報であり,その場合であってもダークマターの真相に近づくことができる.そこで,次の2年の計画として,原始ブラックホールダークマターが宇宙初期の強い一次相転移中に.どの程度作られるかを最新の物理学計算を用いて評価する。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度、1編の論文を投稿した。その内容は、以下である。本研究では、最小モデルの次の近似のモデルである2つのヒッグス二重項をもつ素粒子模型(N2HDM)に焦点を当て、強い一次の電弱相転移の可能性を考える。特に、この相転移から生じる背景重力波の発生の可能性を調べることに重点を置いている。今回、得られた結果は、重力波観測のデータと比較して、モデルパラメータに強い制限を与えることができることを示した。特に、将来のLISA、DECIGO、BBOなどの重力波観測計画で、強い一次の電弱相転移起源の重力波が検出される可能性を指摘した。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和6年度は、令和5年度に完了することができなかった内容を続ける予定である。原始ブラックホールが宇宙初期に相転移に生成される機構を記述する方程式を定式化を完成させる。それを数値計算で解くためのコンピュータープログラムを書いて計算コードを開発し、具体的な数値計算のテストを始める。令和7年度、完成した計算コードを走らせて数値データをとる。最終年度はまとめの年度と位置付けており、それまでに得られた計算結果のデータを解析して、論文にまとめる作業に入る。
|