Project/Area Number |
23KJ0047
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 62010:Life, health and medical informatics-related
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
古川 凌 北海道大学, 情報科学院, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2023-04-25 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2025: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2024: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2023: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 神経変調 / 超音波刺激 / 脳切片 / 微細加工 |
Outline of Research at the Start |
本研究課題では,脳活動をモニタリングしながら,異常な脳活動を検知して超音波刺激を必要なタイミングでのみ印加する小型デバイスおよびシステム開発を目指している.その実現に向けて,まず脳組織の局所領域のみに超音波刺激を印加するデバイスを設計する.さらに,脳活動の同時計測をするための微小電極アレイもデバイスに併設する.上記のデザインをもとに微細加工技術を利用して製作し,デバイスの物理的評価,および電気生理的評価を実施する. こうした閉ループ型制御による超音波神経変調を可能とするインターフェースを持った小型デバイスを開発することで,より効率的な脳刺激法としてオンデマンド脳活動介入の実現が期待される.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では,脳活動をモニタリングしながら,異常な脳活動を検知して超音波刺激を印加することで神経変調を起こすシステムの開発を目指している.その実現に向けて,まずは脳切片に対して超音波を印加し,神経活動を誘発すること,および脳神経活動をモニタリングするセンサが併設されているデバイスを作製し,その後具体的な異常検出プトロコルおよび生体脳を対象とした慢性型デバイスへと発展させていくことを目標としている. 今年度は,まず脳切片を使った実験用のデバイスを作製し,神経変調および神経活動のモニタリングの2つの点で実用性を示した.神経変調効果は,カルシウムイメージングにより神経活動の定量化を行い,開発デバイスから出力される超音波刺激によって神経変調が可能であることを示すことに成功した.そして,神経活動のモニタリングも可能であることを示すうえで,刺激デバイスに併設された電極センサから,神経活動の電気的計測に取り組んだ.ここでは,薬理的に脳切片の自発活動を変化させ,その違いをデバイスから記録することで,神経活動のモニタリングも可能である点を示すことに成功した. そして,脳切片を対象としたデバイス開発に成功したため,次の段階として今年度はin vivo慢性実験用の閉ループ型超音波刺激装置の開発にも着手した.特に,今年度はデバイスの設計が概ね終了した.具体的には,シミュレーションによってデバイス構造とその出力超音波ビームの関係を調べ,設計図作成の参考にした.設計の次には微細加工プロセスがあるため,現在微細加工の予備実験中である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は,研究計画に沿って以下の3つ項目に取り組んだ. (1)同時記録インターフェイスが併設された超音波刺激デバイスの再作製,(2)神経活動計測系の改善,(3)論文出版.(1)と(2)の達成を経て,年度末には(3)の実施もできた.
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Strategy for Future Research Activity |
本年度に得た成果を踏まえ,次年度は以下の3項目を計画する. (1)生体脳を対象とし,慢性的な超音波刺激変調を想定したデバイスを設計する. (2)微細加工技術を用いて,設計したデバイスを作製する. (3)作製したデバイスの物理的特性を評価し,生体脳への実用性を議論する. 上記の項目を実施の上,得られた結果をまとめて外部発表する.
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