Project/Area Number |
23KJ0273
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 59040:Nutrition science and health science-related
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
浅野 優次郎 筑波大学, 人間総合科学学術院, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2023-04-25 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | BIA / Phase angle / ECW/ICW / muscle quality / older adults / disability / mortality / physical activity |
Outline of Research at the Start |
生体電気インピーダンス(BIA)機器を用いた細胞の状態を測定するPhase Angleなどの生体の質的側面の指標に着目し、高齢者の1)将来の要介護・死亡予測指標の開発、2)栄養・身体活動による介入方法の探索を行う。1)観察研究により、BIAの生体の質的側面の指標と要介護発生・死亡との関連性を明らかにし、多数のBIA指標を用いてAI解析を用いて、精度の高い予測モデルの開発を行う。2)観察研究により血液検査や質問紙による栄養状況・加速度計を用いた身体活動と生体の質的側面の指標との関連性を明らかにする。その知見をもとに介入研究で、生体の質的側面の指標を改善する栄養・身体活動プログラムを検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
超高齢化社会において、要支援・要介護などの健康アウトカムの発生を遅らせることは社会的レベルにおいても、個人レベルにおいても重要な課題である。そのためには、健康レベルが低下した高齢者や低下が予測される高齢者を早期発見・早期介入をすることが重要である。 本研究では生体電気インピーダンス法(BIA)から得られる筋肉の質的側面を評価することができるphase angleや細胞内外水分比率といった指標に注目し、次の二つの目的を達成することを目的とした。1)高齢者において、現在の身体機能の状態および将来の要支援・要介護・死亡発生との関連性を明らかにし、その予測モデルの構築。2)筋の質を規定する要因を栄養、運動の観点から検証。 この目的に対して、当該年度は1)の一部である高齢者において、現在の身体機能の状態との関連性を明らかにすることと、2)の一部である筋の質を規定する要因を運動の観点から検証することを達成することを目指した。 私が所属している研究室が2009年から現在まで行なっている前向きコホート研究である「かさまスタディ」のデータを用い、上記の検証を行った。その結果、高齢者において、筋肉の質を反映するphase angleや細胞内外水分抵抗比率が現在の歩行能力、握力、起居移動動作能力、、下肢機能、バランス能力と関連することを明らかにした。さらに、1日の行動である睡眠時間、座位活動時間、低強度活動時間、中高強度活動時間とphase angleとの関連を調べたところ、中高強度活動時間がphase angleと関連しており、他の活動から中強度活動に置き換えることでphase angleが向上する可能性が示唆された。 この成果を3編の国際論文、2件の国内学会、1件の国際学会で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、次の二つの課題を達成することを目的としていた。1)高齢者において、現在の身体機能の状態および将来の要支援・要介護・死亡発生との関連性を明らかにし、その予測モデルの構築。2)筋の質を規定する要因を栄養、運動の観点から検証。 この目的に対して、当該年度は1)の一部である高齢者において、現在の身体機能の状態との関連性を明らかにすることと、2)の一部である筋の質を規定する要因を運動の観点から検証することを達成することを目指して研究を行い、この成果を3編の国際論文、2件の国内学会、1件の国際学会で発表した。また、その他の検討課題の達成のためのデータ収集・分析・論文執筆も遂行中である。これらのことから、概ね順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、残りの研究課題を達成するためのデータ収集・分析・論文執筆を行う必要がある。そのために現在、新たにつくば市で行われる中高齢者を対象とした健診事業内で、筋肉の質の評価のためのBIA測定・身体機能テスト・日常生活での身体活動量測定・質問紙や採血を用いた栄養状態の評価などの測定を行なっている。また、笠間市との連携を行い要支援・要介護・死亡発生についてのデータ収集・分析・論文執筆作業が進行中であり、来年度も引き続き遂行する。
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