Project/Area Number |
23KJ0303
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 41050:Environmental agriculture-related
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
浅野 風斗 千葉大学, 園芸学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-04-25 – 2024-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | カブトムシ幼虫 / 性特異的な成長促進 / プロバイオティクス / 幼若ホルモン結合タンパク質 / 資源循環 |
Outline of Research at the Start |
未利用海産資源を高温化で発酵させた堆肥をカブトムシ幼虫に給与したところメス特異的に肥大化が見られたため、原因を探ったところメス幼虫特異的に増加した糞中腸内細菌が確認できた。現在当該細菌の単離および生理機能の解明を進めると同時に、宿主の遺伝子発現解析を進め肥大化メカニズムを解明していく。また、きのこ栽培後に排出される廃菌床や間伐材は現在ほとんど未利用であるが、カブトムシ幼虫はこれら木質バイオマスを餌に生育できるため、未利用資源から幼虫を生育させタンパク源として養魚飼料の開発などを進めている。
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Outline of Annual Research Achievements |
エビや小魚といった未利用海産資源を堆肥化することによって得られる好熱菌発酵産物を熱帯原産のカブトムシであるヘラクレスオオカブトムシ幼虫に給与することにより、メス幼虫特異的な成長促進効果が観察された。 本研究では、好熱菌発酵産物の給与によるカブトムシ幼虫の性特異的な成長促進メカニズムを解明するために、カブトムシ幼虫の腸管内の物質の挙動並びに、幼虫脂肪体の遺伝子発現の変化に焦点を当てて、解析を進めていった。その結果、好熱菌発酵産物を給与したメス幼虫において有機酸と思われる未同定物質(以下、RT-17)の存在濃度が中腸内で有意に増加しており、後腸内ではその濃度が1/5程度まで減少していた。また、好熱菌発酵産物を給与したメス幼虫特異的に幼虫の生育を促す幼若ホルモンを標的細胞に運搬する幼若ホルモン結合タンパク質コード遺伝子の発現が好熱菌発酵産物を給与していないメス幼虫と比較して有意に上昇していた。以上の結果より、RT-17濃度が好熱菌発酵産物の給与によりメス幼虫特異的に中腸で増加し後腸で減少していたことから、RT-17はカブトムシ幼虫の主要な栄養源となる物質であることが推測された。同時に幼若ホルモン結合タンパク質の増加によってメス幼虫の生育が促進される可能性があると考えられた。 カブトムシ幼虫の資源活用の研究面において、カブトムシ幼虫は高タンパク質でありアミノ酸組成が動物性タンパク質と近いため、養魚用飼料の代替になる可能性があると考える。実際にカブトムシ幼虫の飼料が養魚用飼料になる可能性を探るべく魚に対してカブトムシ幼虫の粉末の給与を試みたところ、数種類の魚が嗜好性を示した。餌の形状や配合率などの課題はあるが、魚用餌として利用できる可能性が示された。
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