Project/Area Number |
23KJ0330
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 59030:Physical education, and physical and health education-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大島 惇史 東京大学, 総合文化研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2023-04-25 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 歩行 / 運動適応 / 脳波 / 筋電図 / コヒーレンス |
Outline of Research at the Start |
ヒトは様々な外部環境に応じて自身の歩行動作を調節し、その環境に適応することができる。しかしながら、その背後にある神経機序については未だ不明である。そこで本研究の目的は、新規な歩行環境への適応における神経機序を明らかにすることである。具体的に、左右脚で速度の異なる歩行条件を設定し、その歩行条件への適応に伴い脳活動や脳活動と筋活動の関係性などが変化するのか否かについて調べる。また、非侵襲的脳刺激法により歩行の適応能力を向上させることが可能かどうかについても検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、歩行適応の神経機序を解明し、解明された神経機序をもとにした非侵襲的脳刺激法により歩行の適応能力を向上させることである。この目的が達成されることにより、ヒト歩行の神経機序の解明に貢献することができるだけではなく、歩行機能の再獲得を目指すリハビリテーション医療へ新たな知見を提供することにも繋がると期待される。当該分野の主な課題は以下の3つである。1つ目は歩行適応に伴い、脳活動と筋活動の同期的神経活動は変化するのか否かについて不明である点、2つ目は歩行適応に伴い、脳内ネットワーク (特定の脳領域間の結合性) が変化するのか否かについて不明である点、そして3つ目は歩行適応に関与するとされる脳領域の活動をもとにした非侵襲的脳刺激法を用いることで、歩行適応能力を実際に向上させることが可能か否かについて不明である点が挙げられる。本年度は主に1つ目の課題を解決するため、若年健常成人を対象に、歩行適応課題中の脳活動と下肢の筋活動を同時計測し、それらの時系列データに対して統計学的手法 (コヒーレンス解析) を施し、脳活動と筋活動の同期的神経活動を調べた。その結果、外乱が与えられると脳活動と筋活動の同期的神経活動が低下することが示された。続いて、その外乱への適応に伴い、脚および歩行フェーズ特異的にその同期的神経活動が増大するという結果を得た。また、今年度の終盤には2つ目の課題を解決するために必要とされる各個人の脳構造画像の計測を実施した。来年度は、これら計測した脳波と脳構造画像を用いて、歩行適応における脳内ネットワークに関する研究を進める。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2023年度はまず、歩行中の脳波計測手法および脳活動と筋活動の同期的神経活動に関する解析手法を習得した。これらの手法を用いて、1つ目の課題である歩行適応に伴う脳活動と筋活動の同期的神経活動について検討した。現在、得られた知見に関して、国際学術雑誌への投稿準備を進めている。一方、2023年度内に2つ目の課題を解決するための歩行適応における脳内ネットワーク研究に必要とされるデータ収集は完了したものの、当初予定していた脳内ネットワーク解析手法の習得の着手には至らなかった。以上の進捗状況を踏まえ、上記の自己評価を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
まず、1つ目の研究である歩行適応における脳活動と筋活動の同期的神経活動に関する結果をまとめ、国際学術雑誌へ投稿し、2024年度内の受理を目指す。続いて、2つ目の研究で必要とされる脳内ネットワーク解析手法の習得に着手する。そして、2024年度末に開催される国際学会にて発表し、論文投稿することを目指す。
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