Comprehensive research for dynamics of the baroclinic annular mode and related air-sea-ice interactions
Project/Area Number |
23KJ0454
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 17020:Atmospheric and hydrospheric sciences-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中山 盛雄 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-04-25 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2024: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2023: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 気候力学 / 移動性高低気圧 / 傾圧環状モード変動 / 中緯度大気海洋相互作用 |
Outline of Research at the Start |
移動性高低気圧擾乱は,日本を含む中緯度地域にて繰り返し発達し,周辺天候に大きく影響する他,熱や水蒸気等の南北輸送の担い手として,気温構造など気候系全体の形成・維持に本質的に関わる.本研究では、移動性高低気圧を含む中緯度波動擾乱の活動度が周期約25日の準周期性を伴いつつ半球規模で強弱を繰り返す「傾圧環状モード変動」に着目する.依然未解明な点が多い変動の実態やメカニズム,及び地表天候への影響をその将来変化を含め記述するとともに,気象・気候予測の精度向上に資する情報を提供することを目指す.
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Outline of Annual Research Achievements |
中高緯度対流圏において,移動性高低気圧擾乱は日々の天候の変化をもたらすのみならず,集団として熱や運動量,水蒸気を南北に輸送し,全球規模の気候系の形成・維持に寄与する.本課題では,移動性高低気圧擾乱を含む波動擾乱の活動度が半球規模で強弱を繰り返す「傾圧環状モード変動 (BAM)」に着目する.南北両半球で見られ,広範囲の天候に影響を与える上,20~30日という特徴的な時間スケールを示すことから,BAMの理解は,天候の数週間規模での予測の手がかりを与え得る. 研究の歴史が浅く,未解明な点の多いBAMの実態・メカニズムの理解に向けて,本課題では,BAMの先行研究が解析した波動擾乱のうち,周期が約1週間以下の移動性擾乱活動の半球規模強弱を解析することで調査を進めている.これは,移動性擾乱がより長周期の擾乱と比べ,先行研究で重要視されてきた傾圧不安定による増幅を明瞭に示すことを踏まえたものである. 当該年度には,南半球にて移動性擾乱活動の半球規模強弱がBAMの特徴を示すことを確認した上で,BAMに伴い移動性擾乱活動が増幅 (減衰) する期間には,その空間構造がより増幅 (減衰) に適した構造に変化することを見出し,BAMの新側面として論文に纏めた.また,移動性擾乱活動に伴うエネルギーの収支解析により,BAMに伴う擾乱増幅・減衰に関わるプロセスを初めて包括的かつ定量的に評価した.加えて,BAM変動が南大西洋からインド洋域において最も強いことを確認した.この領域は,強い海面水温勾配が移動性擾乱活動を活発化させることが近年明らかとされた領域であり,実際,現実的な水温勾配とそれを平滑化した2通りの条件を与えられた大気大循環モデルによる水惑星実験の出力データの解析からも,現実的なBAMとそれに伴う擾乱構造の変化に対する水温勾配の影響が確認され,それを考慮することの重要性が示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度に計画していたBAMに関わる移動性擾乱活動の変動について,その擾乱構造の変化やエネルギー収支解析に基づく擾乱増幅・減衰に関わるプロセスの評価を計画通り実施し,先行研究で指摘されていないBAMの新側面が明らかとなりつつある.また,同じく当該年度に計画していた中緯度の海面水温勾配の影響の考察に関して,現実的な南半球BAM変動への重要な影響を与える結果を得た.BAMに伴う擾乱構造の変化とそれに対する中緯度の海面水温勾配の影響については,当該年度内に投稿論文として出版した.これらは,当該年度の研究計画に沿った進展を示すものである.解析の中で,目標としているBAMのメカニズムの理解に向けては,移動性擾乱活動の変動のみならず,背景の風や気温場の変動とその要因について併せて考察する必要性が確認されたが,これらは次年度に引き続き調査を進める方針である.
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Strategy for Future Research Activity |
未発表である成果について学会発表,論文投稿を行った上で,BAMのメカニズムの全容の解釈に向け,移動性擾乱活動の増幅・減衰に加えて,それに関連する背景の気温場や東西風速場の変動を併せて解析する.特に,エネルギー収支解析にて見出された擾乱の傾圧的な発達を促す背景の南北気温勾配や,順圧的な減衰と関連する東西風速の南北勾配の変動とそれを起こす要因を調査することで,BAMの一連の時間発展に関わるメカニズムを説明することを目指す.
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)