Project/Area Number |
23KJ0579
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 47010:Pharmaceutical chemistry and drug development sciences-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
彦根 悠人 東京大学, 薬学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-04-25 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ダフナンジテルペン / 網羅的全合成 / 天然物 / 連続不斉中心 / オルトエステル / 酸素官能基 |
Outline of Research at the Start |
ダフナンジテルペン類は、トウダイグサ科やジンチョウゲ科の植物から単離される天然物群である。構造的特徴としてトランス縮環した5/7/6員環上に多数の酸素官能基と連続不斉中心、および特異なオルトエステルを有する極めて複雑な化学構造を持つ。本天然物群からは創薬上重要な薬理活性を示す天然物が多数報告されている。一方で、天然資源の希少性・偏在性から、全合成による量的供給が必須である。しかし、その複雑な骨格の合成化学による再現は困難を極める。本研究では、ダフナンジテルペン類を創薬リード化合物へ押し上げるべく、迅速な骨格構築戦略による量的供給性・効率性に優れたダフナンジテルペン類の網羅的全合成法を確立する。
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Outline of Annual Research Achievements |
ダフナンジテルペンは、トウダイグサ科やジンチョウゲ科の植物から単離されている天然物群であり、高い薬理活性を示す天然物が多数報告されている。本天然物はトランス5/7/6員環(ABC環)上に多数の酸素官能基と7つ以上の連続不斉中心、および特異なオルトエステルを有する極めて複雑な化学構造を持つ。当研究室は効率的な三環性骨格の構築法を報告している。申請者は本戦略を基盤とし、さらなる官能基化を行うことで効率的に高酸化度ダフナンジテルペン類を全合成できると考え、抗HIV活性を示すダフネトキシンの合成研究に着手した。 本研究ではB環上に存在するエポキシドの構築が課題である。この解決に向け複数の基質を合成した。まず、既知の三環性合成中間体に対して酢酸オルトエステルを導入した。続いてB環の酸素官能基化を行った。B環上のアルケンを一重項酸素で位置・立体選択的に酸化し、アリルアルコールを合成した。得られたアリルアルコールから立体選択的にエポキシアルコールを導いたのち、エポキシドの開環を行い、既存の官能基を損なうことなく所望のアリルアルコールを立体特異的に合成した。最後に、天然物が有する立体的に遮蔽されたエポキシドの導入に向けて、得られたアリルアルコールを、B環周りの立体障害が異なる複数の誘導体へ導いた。 以上より、申請者はエポキシドを導入するための前駆体を複数合成した。今後、これらの基質からエポキシドの構築を行うことでB環の酸素官能基化を完了させ、ダフネトキシンを含む高酸化度ダフナンジテルペンの網羅的全合成へとつなげる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請者が、現在までの研究の進捗状況をおおむね順調と判断した理由は、以下のとおりである。 ・A/C環の官能基を損なうことなく、B環を選択的に酸素官能基化することができた。 官能基直交性に優れた反応を合理的な順番で組み合わせることで、高度に酸素官能基化された基質に対しても穏和な条件でさらなる酸素官能基化を実現した。これにより、天然物が有するエポキシドの構築に向けた複数の誘導体を合成することが可能となった。また、Lewis塩基性を示す多数の酸素官能基を有する基質に対して、エポキシドを化学選択的に活性化するLewis酸を見出し、新たなエポキシ化戦略を実現しうる合成中間体を得ることに成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
天然物が有するエポキシドの導入に向けて、異なる反応機構に基づくエポキシ化を検討するために必要な基質の合成を完了した。今後はこれらの基質を用いて、立体的に遮蔽されたエポキシドの導入を行うことで、ダフナンジテルペン類に共通するB環構造の酸素官能基化が完了する。エポキシ化を実現した後、天然物に対応するオルトエステルの導入やマクロ環の構築を行うことで、高酸化度ダフナンジテルペン類を網羅的に全合成する。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)