Project/Area Number |
23KJ0610
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 14010:Fundamental plasma-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
島田 啓太郎 東京大学, 大学院工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-04-25 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2024: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2023: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 超高速撮影 / パルス整形 / 分光イメージング / プラズマ診断 / 電子密度計測 / レーザアブレーション / バースト加工 / 光学システム |
Outline of Research at the Start |
レーザ加工や水中放電中で生じ、ナノ秒以下の時間領域で進展する、マイクロスケールかつ高密度なプラズマ現象の詳細は未だ明らかにされていない。本研究では、これらプラズマ現象の学理を解明するために、プラズマを特徴づける物理量である電子密度・電子温度・電離度全ての時空間変化を一度に取得する、超高速シングルショット多変量イメージングシステムを開発する。また、現象初期の超高密度かつ極小なプラズマ現象の解明に向け、X線に適用可能な光学素子を用いた超高速撮影手法の開発に挑む。
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Outline of Annual Research Achievements |
レーザ加工や水中放電中で生じ,ナノ秒以下の時間領域で進展する,マイクロスケールかつ高密度なプラズマ現象の解明に向け,本研究ではプラズマを特徴づける物理量の時空間変化を一度に取得する,超高速シングルショット多変量イメージングシステムを開発する. 初年度(令和5年度)は,これまでの撮影技術では撮影が困難であったサブナノ秒時間領域のシングルショットイメージングを実現するために,新たなパルス列生成技術Spectrum Shuttleを開発した.Spectrum Shuttleにより10 psから10 nsにわたるパルス列生成を可能とし,これによりピコ秒~ナノ秒にわたる幅広い時間領域でのプラズマ診断を可能とした.実際にSpectrum Shuttleを用いて,250 psフレーム間隔かつシングルショットでの超高速透過光分光イメージングを実証し,1 nsの時間窓でのプラズマの吸収特性や散乱特性のダイナミクス取得を実現した.この内容は,国際誌Advanced Photonics Nexusにて主著で発表を行い,『Advanced Photonics Nexus Volume 3, Issue 1』のカバーアートにも採択された.また,より詳細なプラズマ現象の解明に向け,短波長レーザを用いた超高速撮影技術の開発や,プラズマ物理量の定量イメージング技術の構築を行なった.その成果の一部として,電子密度撮影技術の開発に関して国際会議『The 24th International Symposium on Laser Precision Microfabrication』にて,THz領域の撮影技術の開発に関して国際ワークショップ『11th International Workshop on Warm Dense Matter』にて口頭発表を行なった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では,レーザアブレーションや水中放電中で生じ,ナノ秒以下の時間領域で進展する,マイクロスケールかつ高密度なプラズマダイナミクスの超高速シングルショット多変量イメージングシステムの開発を進めている. 初年度(令和5年度)では,撮影時間窓をサブナノ秒に拡張する新たなパルス列生成技術Spectrum Shuttleを開発し,250 psフレーム間隔でのレーザアブレーションプラズマの超高速分光イメージングを実証した.また,電子密度の定量イメージングに向けて,数値解析に向けた解析を行い,レーザアブレーションから500 ps後のプラズマプルーム中の2次元電子密度計測を実証した.さらに,より高速かつ複雑なプラズマ現象の解明に向け,THz領域の複雑な加工中のプラズマダイナミクスをサブピコ秒フレーム間隔で撮影するシステムを開発した. このように,フェムト秒-ナノ秒の時間領域におけるプラズマ現象の撮影や電子密度の定量計測を実現するなど,超高速プラズマダイナミクスの詳細な理解に向けて,多角的な技術開発を順調に進められている.
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Strategy for Future Research Activity |
本研究では,レーザアブレーションや水中放電中で生じ,ナノ秒以下の時間領域で進展する,マイクロスケールかつ高密度なプラズマダイナミクスの超高速シングルショット多変量イメージングシステムの開発を進めており,次年度(令和6年度)では以下の項目に取り組む. 1つ目は,電子密度計測技術を改良である.フェムト秒からナノ秒の多様な時間領域におけるプラズマ電子ダイナミクスの理解に向け,より多様な時空間スケールの現象に適用可能な超高速撮影技術の開発を進める. 2つ目は,短波長レーザを用いた超高速撮影技術の開発である.微小なプラズマの撮影には,光源の短波長化が必要であり,より短波長なレーザに適用可能な超高速撮影技中tの開発を進める. 3つ目は,超高速撮影技術を用いたプラズマ現象の解析である.これまでに開発してきた,多様な超高速撮影技術を実際にレーザ加工などの解析に適用させる. 次年度ではこれらの技術開発・実験に取り組むことで,プラズマ現象の詳細な理解を目指す.
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