Budget Amount *help |
¥4,200,000 (Direct Cost: ¥4,200,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Outline of Annual Research Achievements |
全空間の外力つきLane--Emden方程式-Δu=u^p+λμ in R^N ...(P1)について, p>1, および非負値関数μに関する適切な仮定の下でμに関する適切な可積分性条件のもと, ある臨界定数λ*が存在し, 0<λ<λ*のとき問題(P1)の解uが存在し,λ>λ*のとき問題(P1)の解uが存在しないことを示した. さらにJoseph--Lundgren型条件p_{JL}'<p<p_{JL} のもとでλ=λ*の場合も解が存在することを示した. これにより, 研究計画における問題(P1)に関する課題1,2が解決された. 半空間上の非斉次境界値問題-Δu+u=u^p in R^N_+,u=λμ on ∂R^N_+...(P2')に関して, μに関する適切な可積分性条件のもと, 問題(P1)と同様の臨界定数λ*の存在を示した. さらに, 条件 1<p<p_{JL}のもと,λ=λ*のとき問題(P2')の解が一意的に存在することを示した. また, あるλ**∈[0,λ*)が存在し, λ**<λ<λ*のとき問題(P2')の解が複数存在することを示した. これにより, 研究計画における問題(P2')に関する課題1,2が解決され, 課題3に関しても部分的に解決した. 境界値問題-Δu=u^p in R^N_+, u=λμ on ∂R^N_+...(P2)に関して, 問題(P1), (P2)と同様に解の存在に関する臨界定数λ*の存在を示した. また,λ=λ*の場合に関しては, 問題(P1)で用いた方法をさらに発展させ, 問題(P1)の結果からの類推よりさらに広いpに関する仮定の下で解が存在する結果を与えた. また,問題(P2)と同様の解の多重性の結果を与えた. これにより, 問題(P2)に関する課題1,2が解決され, 課題3に関しても部分的に解決した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
全空間上の外力つきLane--Emden方程式(P1), 半空間上のスカラーフィールド方程式の境界値問題(P2'), 半空間上のLane--Emden方程式の境界値問題(P2)のいずれに関しても, 当初解明することを予定していた解の構造を明らかにすることができ, 課題1-3が解決したといえる. これによって, 当初の研究計画の主要な部分は概ね完成したといえるため. また, 問題(P2)に関しては, 領域の構造と関連した特有の現象を捉えることができ, 当初の期待以上の成果を挙げられているといえる.
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Strategy for Future Research Activity |
半空間上のLane--Emden方程式の非斉次境界値問題(P2)について前年度に得た結果に関する論文を完成させ, 年度前半を目途に投稿する. 全空間上の外力つきLane--Emden方程式(P1)に関して、年度前半を目途に p>=p_{JL}, p<=p_{JL}'のそれぞれの場合に球対称な問題設定のもとで得られた結果と同様の結果が非対称な問題設定でどの程度得られるかをまとめ, 年内に論文の投稿を行うことを目標とする. また, p_{JL}'<p<p_{JL}の場合の更なる分岐構造の研究を行う. これに関しては, まず球対称な問題設定のもとで常微分方程式的な方法による解析を行い、結果を得られれば非対称な問題設定のもとで類似の結果をどの程度得られるかについて研究を行う. これは次々年度以降に継続される長期的な課題とするが、球対称な問題設定のもとでのある程度の結果を年度内に得ることを第一目標とする. 7月1~6日に開催されるサマースクール「Swansea Summer School in Nonlinear PDEs」、および8月19~21日に開催される研究集会「第49回偏微分方程式論札幌シンポジウム」に参加し, 最新の偏微分方程式の研究に触れるほか、研究課題に関連する研究者と議論を行い, 研究課題およびその周辺の問題に関する洞察の新たな手がかりを得ることを試みる. その他, 年間を通して研究集会に定期的に参加する. また, 年間を通して, p>=p_{JL}, p<=p_{JL}'の場合の全空間上の非斉次Lane--Emden方程式の分岐構造の解析に役立てるため, 常微分方程式および楕円型方程式の球対称解の常微分方程式的取扱いに関して書籍および論文を用いた学習を研究と並行して行う.
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