Project/Area Number |
23KJ0670
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 37010:Bio-related chemistry
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
海老原 梨沙 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2023-04-25 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | タンパク質包接 / 一分子包接 / タンパク質安定化 / M12L24球状錯体 / なの空間 |
Outline of Research at the Start |
自己集合中空錯体へタンパク質と生体分子を共に閉じ込める(共包接)ことで、細胞を模倣した高密度夾雑環境を構築する。NMR などの測定と組み合わせ、錯体の閉じた空間内でのタンパク質の相互作用・高 次構造を解析することにより、生体の夾雑環境におけるタンパク質の構造情報を取得する方法を確立する。 M12L24 中空錯体は、配位子に接合して自己集合させることで、タンパク質や小分子を包接することができる。申請者が既に合成したタンパク質縮合用の配位子と共に、多様な分子を結合した配位子を調製する。 これらを用いてタンパク質と分子が集積した夾雑環境を設計し、標的とするタンパク質の構造を解析する。
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Outline of Annual Research Achievements |
これまでに、M12L24球状錯体に18種類もの多様なサイズ、等電点を持つタンパク質を同じ条件で包接することに成功した。さらに、有機溶媒や熱に対する安定性を調べたところ、包接したタンパク質の構造・活性が約1000倍ほど安定化することを見出した。この著しい安定化は15種類のタンパク質で見られ、汎用的なタンパク質安定化手法を確立した。 この安定化のメカニズムとしては、遊離のタンパク質が変性条件で速やかに凝集・沈澱するのに対して、包接されたタンパク質は、球状錯体の孤立空間内に一分子で存在するため、凝集・沈殿が起こらず安定化することがわかった。 この安定化のメカニズムをより確かにするために、球状錯体中にタンパク質が単分子で精密に捕捉されていることを、分析超遠心から確かめた。この一分子でのタンパク質の捕捉は、球状錯体特有のサイズ調節可能な一義空間によるものだと考えられ、球状錯体のサイズを調整することで、大小様々なサイズのタンパク質を一分子で包接することが可能となった。 また、球状錯体の限られた内部空間を利用し、二量体タンパク質を単量体で包接することを達成した。このようなタンパク質単量体の単離は他の系では見られない挙動であり、球状錯体特有の一義空間によるものと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画とは異なる方向に進んではいるが、汎用的なタンパク質包接・安定化手法を確立することができた。また、二量体タンパク質の単量体包接にも成功しており、今後は、当初の計画通り、タンパク質リガンド相互作用の解析を、単量体タンパク質で行いたいと考えている。計画の時とは違うタンパク質ターゲットとなるが、今回用いる予定のタンパク質の単量体とリガンドの相互作用は、単量体の不安定性からその解析が難しく、解析ができれば革新的な結果になると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
先に述べた通り、現在Superoxide dismutase1という二量体タンパク質の単量体での包接を達成している。この単量体包接により、露出した二量体界面を利用し、界面とリガンドとの相互作用を計画通り、球状錯体内での近接効果を利用し観測したいと考える。このタンパク質は単量体が凝集することでALSの原因となることが知られており、二量体界面へ結合するリガンドとの相互作用が解析できれば、ALSの創薬などにおいても重要な知見が得られると考える。 具体的には、まず初めにMDシミュレーションなどで相互作用が期待されているリガンドをITCなどでスクリーニングを行い、実際に相互作用するかを調べる。その後、相互作用が強いものに関して、NMRを用いて詳細な構造解析を行う予定である。
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