Information thermodynamics of quantum many-body system
Project/Area Number |
23KJ0672
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 13010:Mathematical physics and fundamental theory of condensed matter physics-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
矢田 季寛 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2023-04-25 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 2025: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2024: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2023: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 多体量子相関 / 量子熱力学 / 情報熱力学 / テンソルネットワーク |
Outline of Research at the Start |
本研究では、近年大きな注目を集めている、精密に測定・制御された量子多体系を舞台として、量子情報と熱力学の普遍的な関係を解明する。特に、従来の少数自由度系での情報熱力学の手法と、量子多体系における数値計算を融合することで、多体の量子相関からの仕事の取り出しに関する理解を確立する。さらに、連続的な測定・制御によって量子多体系から仕事を取り出す新奇量子熱機関の提案や、制御下でのみ安定化される新たな量子相の探索も行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、量子多体系における情報熱力学を構築し、多体の量子相関が熱力学に及ぼす影響を解明することを目指す。現在は、その第一段階として、熱力学的な仕事の取り出し操作を通して多体の量子相関を定量化する指標を提案し、その振る舞いを調査している。この指標は、注目系に対して任意の大域的な操作が可能な場合と局所操作および古典通信(LOCC)のみが可能な場合に、取り出せる仕事量の違いとして定義される。これは系のサイズが十分小さい場合には数値的に評価できるが、量子系の次元は系のサイズに対して指数的に増加するため、大規模な系においては直接評価することが非常に困難であることがわかった。そこで本研究では、この多体量子相関の指標を効率的に評価する手法を提案し、具体例においてその有効性をデモンストレーションした。特に系が行列積状態(MPS)によってよく近似できる場合には、この手法での計算に必要なコストは系のサイズに対して線形の増加のみで済むことがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の研究では、系から取り出せる熱力学的な仕事と多体の量子相関の関係を明らかにし、さらにこれを大規模な系において計算する手法を提案した。この研究は、来年度以降に量子多体系の熱力学的な振る舞いを調査する上での基盤となる。また、本研究で提案した計算手法は、熱力学に限らない様々な分野で多体量子相関の役割を解明するために有用であり、物性物理や量子情報などの分野に研究を展開することも期待される。 以上の理由から、本研究は概ね順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
まず、今年度の研究で導入した多体量子相関の指標を用いて、孤立量子系の熱平衡化における多体量子相関の役割を定量的に解明する。これは仕事の取り出しという観点から見ると、十分にスクランブルされた系からLOCCによってどれだけ仕事を取り出せるかという問題と等価である。 また、多体量子相関の指標を用いることで、二体量子相関ではプローブできない新奇な相転移を発見することも目指す。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)